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ホームのことを教えて 世田谷区/55歳女性 |
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母を老人ホームに入れなければならない事態になりました。老人ホームには、どんな種類があるのか、見当もつきません。老人ホームについて、詳しく教えてください。
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中村寿美子 |
お母さまに何らかの障害が出て、自宅での生活ができなくなったのでしょうね。まず、介護保険の認定を受けていないのであれば、すぐに役所に申請をして認定を受けてください。老人ホームに申し込むには、介護度が必要になります。老人ホームには公的な施設と、民間が経営する有料老人ホームがあります。また、入居条件は自立、あるいは要介護になりますが、質問内容からは介護が必要と思われます。
公的介護施設には、特別養護老人ホーム(特養)と老人保健施設(老健)、介護医療院、療養型病床群があります。特養に申し込む条件は要介護3からとなっています。老健はリハビリを中心に在宅復帰をめざす施設で、基本は3カ月の入所になります。そして、常時、医療が必要なら介護医療院あるいは療養型病床群になります。
一方、有料老人ホームは、介護保険の利用方法によって、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に大別されます。介護付有料老人ホームは都道府県の指定を受けた介護事業所(特定施設)であり、介護費用は要介護度によって一定で、職員数やサービス内容が法律で定められています。
住宅型とサ高住は、介護保険の扱いは自宅と同じになり、介護度が上がると自費サービスの必要が出てきて、介護費用はサービスを利用した金額になります。また、サ高住は賃貸住宅ですからサービス内容は個々に違いますが、サ高住の約8%が都道府県の指定を受けて「特定施設」になっています。
現在の入居状況ですが、公的介護施設は多くの人が申し込んで待機状態になっており、すぐに利用することは難しいです。民間の老人ホームは空室があれば、すぐに入居が可能ですが、経営者の方針と理念によってホームの様子が異なります。そのため、立地だけではなく、運営方針がお母さまに合うホームを見極めることが重要になってきます。
また、建物によって家賃に大きな差があり、館内にサロンやリハビリ室などの共用空間が多い場合も家賃が高額になります。家賃の支払い方法は、入居時の一時金方式か毎月の月払い方式のどちらかを選択することになっています。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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