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グループホームとは? 世田谷区/84歳男性 |
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友人からの今年の年賀状に「妻はグループホームに入りました」と書かれていました。グループホームとはどういうところなのでしょうか? 恥ずかしながら知りませんでしたので、教えてください。
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中村寿美子 |
グループホームは介護保険サービスの一つで、現在は地域密着型サービスに位置付けられています。認知症と診断された人で、身体能力がある要介護者が暮らす施設です。入居条件は要支援2からとなっていますが、実際には要介護1以上の高齢者がほとんどです。介護保険制度が始まる前には「宅老所」という施設があり、その後に認知症専門のE型デイサービスが始まっています。
グループホームは1ユニット9人で、3ユニットまでとなっています。9人が職員の支援を受けながら、残されている能力を使い個室で暮らします。食事の支度もできる人がお米をといだり、野菜を切ったりと、職員と一緒に作業するのですが、最近は職員がすべて準備する施設が増えているようです。また、持病があり頻繁に通院が必要だったり、常時車いすが必要な状況だったりする場合は入所できません。入所年数が経過して寝たきり状態になると退所となり特別養護老人ホーム(特養)などに移ることになります。
日々の暮らしは、1月には近所の神社に初詣に出かけたり、2月には梅を見るために遠出をしたりと、職員が彩りのある生活を用意してくれます。地域密着型サービスなので、入所を希望する場合は自分が住む自治体にあるグループホームに申し込むことになります。土地勘があることから施設で暮らす不安などは解消されるようです。そして、いつも同じ顔触れで過ごしていられるので、穏やかな時間が流れています。
ただ現在、どのグループホームも満室で、申し込んでもすぐには入所できません。気になる費用ですが、介護施設の中では利用しやすい料金設定になっています。首都圏では平均で、自己負担金が1割ですと毎月20万円前後になります。
なおグループホームには2種類あり、若年の障害者が自立するためのグループホームもありますが、今回の質問者が84歳ですので、介護施設のグループホームを取り上げました。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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