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小規模多機能型とは 神奈川県鎌倉市/60歳女性 |
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認知症で要介護2の母は、小規模多機能型のデイサービスに毎日通っています。あるときショートステイを希望したら、「ここは、介護に当たる家族のためのもの(レスパイトケア)なので…」と断られてしまいました。小規模多機能型では、「通い、訪問、宿泊」の3つのサービスを利用できるという説明でしたが、一人暮らしの場合、「宿泊」を利用できないという説明はありませんでした。
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中村寿美子 |
小規模多機能型居宅介護サービスは地域密着型サービスの一つで、自治体が住民のために行っているサービスです。
利用は要介護1からで、利用回数に関係なく介護度ごとに定額制になっています。地域密着型サービスは、住み慣れた地域での生活を続けるために提供されますので、自治体によっては、多少の違いが見られることもあります。
そもそも介護保険は同居家族が少しでも介護から休む時間が取れるようにということで制度が始められた経緯があります。しかし、一人暮らしが多くなった現在、介護保険が使いづらいという意見が多くなっていることも事実です。介護保険サービスを利用するには必ず契約を交わしますから、契約書の内容を確認することも必須条件なのですが、契約ということに慣れていないと見過ごしてしまうこともありますね。
介護保険法は3年ごとに見直しがあり、どうかすると知らない間にサービス内容やサービスにかかる料金が変更になっていることもあり得ます。利用者側にとっては、担当のケアマネジャーの力量によってその明暗が分かれるケースもあると思います。ケアマネジャーを変更することも可能なのですが、まずはお母さまが住んでいる自治体にある地域包括支援センターで相談して確認することをお勧めします。
お母さまが毎日デイサービスに通いたいということで小規模多機能型を選ばれたと推察します。デイサービスも通常型のほか、早朝や深夜でも利用できる事業所もあり、介護度により利用日数が制限されますが、定員に余裕があれば自費で毎日利用することができる場合もあります。
このように複雑な仕組みなので、まずはその自治体でのサービス内容を再確認しましょう。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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