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介護認定ないがデイサービスに行きたい 世田谷区/87歳女性 |
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新型コロナウイルス感染の緊急事態宣言が出てからは、カラオケもヨガ教室も閉鎖になり、それまで友人たちと楽しんでいたのに、どこにも行かれなくなりました。友人とも会えなくて、電話で近況を伝えるくらいの毎日でした。そんな中、学生時代の友人は介護保険の認定がないのに「デイサービスに出掛けた」と言っていました。元気とはいえ来年には米寿を迎えますので、私もデイサービスに行きたいのですが、どうでしょうか?
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中村寿美子 |
介護保険の認定を受けていない友人がデイサービスに通っているので、同じように認定を受けていないあなたもデイサービスに行きたいということですね。新型コロナウイルスの影響で外出がかなわず、唯一デイサービスが息抜きになり、また運動不足の解消にもなり助かった、と話す高齢者が少なくありません。
介護保険は年齢に関係なく認定度に応じて、自分が受けたいサービスを選んで契約する手順が必要になります。また、自治体の総合事業におけるデイサービスは、介護保険の認定がなくても、その自治体独自の判定で自立の人でもデイサービスを利用することができます。おそらく友人は自治体による総合事業のデイサービスに通っていると思われます。
介護予防・日常生活支援総合事業には、(1)要支援1・2と認定された人や、自治体が行っている基本チェックリストにより生活機能の低下がみられた人が利用できる「介護予防・生活支援サービス事業」、(2)65歳以上の人なら誰でも利用できる「一般介護予防事業」—があり、介護保険では非該当となった自立の人でも、デイサービスを利用できるのです。
そもそも総合事業とは、平成27年に介護保険の法改正で始まった自治体中心の事業で、その地域の実情に応じて多様なサービスを充実させ、地域で支え合う体制をつくることが目的です。その中の「介護予防通所介護」がデイサービスになります。
まずは地域包括支援センター(世田谷区はあんしんすこやかセンター)に相談に行き、自治体のチェックリストを受けることから始めてください。費用は自己負担になりますが、総合事業は自治体の裁量によるので、自治体によって多少の違いがあります。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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