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今から準備できること さいたま市/56歳女性 |
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実家で一人暮らしの母は、85歳になりました。今は元気で困ることはないようです。私は一人っ子なので、母に何かあれば私が世話することになります。今から準備することがあるでしょうか?
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中村寿美子 |
今の80歳代の女性は元気な人が多いようですが、個人差は大きいです。自宅での事故で多いのは、浴室での事故と自宅内の各所での転倒です。浴室での事故を防ぐには、お母さまに銭湯を利用してもらうなど、見守りがあると安心できます。また、転倒の原因になると思われる物は極力片付けるようにしましょう。さらに、夜中のトイレの回数が増えることを想定して、寝室をトイレの近くにすることも有効です。生活のリズムを考えて毎日の動きが楽になるように家具の移動も必要でしょう。
倒れていないかなど、自宅でのお母さまの動きをセンサーで見守るサービスもあります。また、連絡すれば、すぐに駆け付けてくれるサービスもあり、各種サービスをうまく利用すると良いでしょう。
日々の買い物は、運動にもなりますし、話をする機会にもなるので、天気の良い日は毎日、買い物に出掛けるのが良いですね。料理は頭と手を使い、3度の食事は楽しみでもあり、健康寿命を延ばす大切な要素です。時間をかけてでも自炊をすることが、健康を保つことにつながります。
大事なことは、体調が急変したときなどの連絡方法を決めておくことです。携帯電話やスマホに緊急連絡先を登録してあれば、救急車に乗った場合でも、救急隊からその連絡先につながります。何かあったときのために、お母さまの健康保険被保険者証のコピーと、かかりつけ医院の診察券のコピーをあなたも常に持っていること。できればお母さまの親しい友人の連絡先も知っておくと、なお安心できます。今は元気でも、いつ何が起こるか分からないのが80歳代後半です。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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