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自宅で最期を迎えたい 練馬区/90歳女性 |
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一人暮らしなので、今後のことを相談に地域包括支援センターに行きました。自分は入退院を繰り返しており、退院後に寝たきりになった場合でも自宅で最期まで暮らしたいのですが、センターからは無理だと言われてしまいました。新聞では「地域包括ケアシステム」が始まると書いてありましたが、それはいつから始まるのですか?
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中村寿美子 |
厚生労働省が提唱している「地域包括ケアシステム」とは、施設や病院に入院するのではなく最期まで自宅で暮らすというシステムです。そのシステムを遂行するために、2014(平成26)年6月に「医療介護総合確保推進法」が公布され、地域医療を充実させ医療と介護の連携を進めることとなりました。
そして、各市町村で在宅医療・介護連携推進事業が始まりましたが、医療も介護も地域差が大きいのが実情です。しかも、介護保険は家族が居るという前提でサービスが構築されていますから、一人暮らしでは不都合なことも出てきます。テレビ報道などで、一人暮らしの自宅での看取(みと)りが放映されたりしていますが、それはほんの一部の訪問医療が充実している地域だけのことなのです。
また、介護保険の「地域密着型サービス」の中で「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」サービスが提供されていることもキーポイントになりますから、自分の住む地域で、そのサービスが受けられるかどうかを確認する必要があります。
「地域密着型サービス」は自治体が住民のために提供しているサービスですが、サービスそのものは民間企業に委託しているので、全地域を網羅しているわけではありません。ですから、まずは自分が住む地域でどのようなサービスが受けられるのか早めに確認しておくことが大切です。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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