|
特養を探したい 大田区/56歳女性 |
|
|
実家の母が風邪から肺炎になり、入院先の病院で胃ろうになってしまいました。その後、退院して今は介護老人保健施設にいますが、いずれ退所しなければなりません。先日、特別養護老人ホーム(特養)に相談に行きましたところ、「胃ろうでは入所は受けられません」と断られてしまいました。経済的なこともあり特養を考えていますが、どうやって探したらいいのでしょうか?
|
中村寿美子 |
「胃ろう」とは、口から食事をとることが困難になった人が、胃に小さな穴をあけ、そこから直接栄養分などを摂取する医療措置のことです。最近は胃ろうになって退院するケースが増えていて、特別養護老人ホームの入所者の中にも胃ろうの人が増えています。胃ろうは医療行為に当たるため、看護師によるケアが必要になります。特養では申し込み時点で医療行為が必要な人の受け入れは限られてしまいます。それ故、広範囲で探すことになります。
まずはパソコンやスマホで「自治体名」(〇〇市、〇〇区など)、次に「特別養護老人ホーム」と入力して検索すると、その自治体に設置されている特養の一覧が出てきます。施設名と所在地、電話番号が記載されていますので、それぞれの特養に当たってみることです。
高齢者問題は介護保険の申請から始まり、何事も自分から動かなければ前へ進みません。待っていても誰かがやってくれることはないのです。相談を希望するなら、窓口は各自治体にある「地域包括支援センター」になります。いずれにしても時間を要する作業です。
そして、実際に足を運んで申し込むことになりますが、待機者もいる現状ではすぐに入所できるかどうか、分かりません。現役世代なら、介護休暇の制度を利用して探しましょう。
特養には広域型もあり、遠隔地でも利用は可能です。それ故、子どもや兄弟など、身内が住んでいる地域や土地勘のある別の地域で探すのも良いでしょう。特養に申し込むには要介護3以上という基準があります。要介護3という身体状況では、一人での外出などはほとんど不可能ですから、家族や身内が通いやすい立地で探すのも、ひとつの方法です。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
| |
|