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一人暮らしの母が入院 世田谷区/68歳女性 |
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一人暮らしだった94歳の母が転倒し、救急車で入院しました。今月末に退院し、その後、介護老人保健施設(老健)に入る予定です。今後どのようにすればよいでしょうか? 母にとってどんな暮らし方があるのか、知りたいです。
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中村寿美子 |
それは大変でしたね。救急搬送から入院されたのであれば、その病院は急性期の病院と思われます。現在、病院は役割ごとに分かれています。急性期病院では治療が終了すれば直ちに退院になります。次に転院する場合は回復期病院で、医療によるリハビリが行われます。そのリハビリも診断名によって日数が決められています。
お母さまは老健に入られるとのことですから、3カ月間リハビリを受けて在宅復帰を目指すことになります。ポイントは、3カ月後に在宅での一人暮らしが可能かどうかです。お母さまが再度、一人暮らしを強く望むのであれば、老健に入所している間に自宅のリフォームが必要でしょう。既に介護認定を受けていると思いますから、介護保険での住宅改修で20万円の補助が受けられます(自己負担もあり)。自治体によって、業者が決められていたり、改修前の写真が必要だったりしますから、改修前にケアマネジャーに確認してください。
そのうえで、地域密着型の「定期巡回・随時対応型訪問介護」を利用すると安心して暮らせますが、そのサービスがお母さまの住む自治体で提供されているかどうか確認が必要です。
一方、障害が残ったままでの一人暮らしが無理であれば、介護施設を検討することになります。特別養護老人ホーム(特養)は要介護3からの申し込みで待機者が多く、すぐの入所は難しいと思います。民間の介護施設を利用する場合は、費用が一定で介護と生活支援が一体化している「介護付有料老人ホーム」が良いでしょう。場所は、お母さまの自宅近くか、あなた(家族)が通うのに便利な立地という選択もあります。介護保険には住所地特例という制度があり、入居するホームの地域にかかわらず、介護保険は今までと同じように保険料を納めることになります。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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