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遠方の老親が心配 横浜市/55歳男性 |
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奈良の実家で暮らす老親。87歳の母の認知症が進んで要介護3になりました。91歳の父が母の世話をして暮らしています。母だけを地元の介護施設に入居させるか、両親二人を横浜の自宅近くの老人ホームに呼び寄せるか迷っています。ちなみに父は自立です。
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中村寿美子 |
遠く離れて暮らすご両親を案じる気持ちはよく分かります。子どもとして「何ができるか? どうしてあげようか」と、日々思いを巡らしていることでしょう。まずはご両親の気持ちを聞いてあげましょう。
当の本人たちは何を望んでいるのでしょうか? お母さまが認知症とはいえ、二人一緒だから生活が成り立っているのかもしれません。91歳のお父さまが一人になってしまうと、とたんに暮らしにヒビが入ることも考えられます。また、高齢の親を呼び寄せることは環境が一変するということで、(ご両親にとって)大きなストレスになることも考慮しなければなりません。呼び寄せた場合は、あなたやお孫さんが頻繁に顔を見せてあげるなど、心の負担を解消する努力も大切です。
もう一点は、自立と要介護3の受け入れをしている老人ホームを探す必要があります。介護型の多くが介護認定を受けていることが入居条件です。自立での受け入れが可能な老人ホームでも、介護サービスが必要ない自立者も生活支援費として要介護1と同じくらいの費用が掛かる施設が多いです。
ここで気を付けることは、高齢者の住み替えは一度で済ませたいということです。老人ホームに入居する場合、別々の個室にするか、二人部屋を希望するかという問題もあります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、サービス内容と費用の確認など、慎重に事を進めましょう。「急いては事を仕損じる」です。介護休暇を利用するなどして最善を尽くしてください。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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