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寝つきが悪い 葛飾区/55歳男性 |
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長い間、寝つきの悪さに悩んでいます。私は自分でも性格が細かく神経質だと思います。夜、床に入っていざ寝ようとすると、仕事上の失敗や嫌な人間関係などが次々と思い出され寝入るまでにずいぶんと時間がかかってしまいます。その結果、寝不足で仕事に身が入らないという悪循環に。今まで通院したことはありませんが、不眠症やうつ病なども視野に入れて一度診てもらった方がいいのでしょうか。また、その際は何科に行けばいいのでしょうか?
悩みがあると寝つきが悪くなるのは世の常ですね。ただし、それによって日常生活に支障が強く出ている場合(欠勤・遅刻の増加、ケアレスミスの増加、外出日の減少など)は、一度、専門家(心療内科、精神科、睡眠専門クリニック)に相談すると良いでしょう。
悩みの種が無くなれば寝つきが良くなるというのはよくあることですが、毎日、寝床に入ると考え事をしてしまう場合は、すでにそれが習慣になってしまった可能性があります。つまり、横になると考え事が浮かんでくる「クセ」が体に染みつき、大して悩みはないはずなのに、気付いたら考えてしまっている状態です。
この場合の対応策としては、(1)考え事をしたくても寝てしまう体づくりをする(2)悩み事への対処方法を変える、の2つがあります。(1)は、朝起きたら朝日をしっかりと浴び、日中の活動量を増やして昼寝は避ける。夕食後は部屋を暗めにして(暖色系の明かりで間接照明がベスト)、入浴後は約1時間程度クールダウンしてから寝床に入る、といった活動が体を眠る方向に誘います。
(2)に関しては、「横になる→考え事をする→目がさえる」という連鎖が起きているので、「横になる→眠る」という状態にするために、考え事をするときは体を起こすという方法です。考え事は、頭の中だけでやっていると、同じことをぐるぐると考え続けてしまう特徴があるので、悩みを一つ一つ紙に書き出して解決方法を考えます。
この解決方法は、「明日、部下に指示を出す」という具体策から、「自分の力ではどうしようもない問題なので、いったん棚上げして一週間後にまた考える」という先延ばし策も含みます。この作業は体を起こした状態で行い、解決策が決まったら覚悟を決めてそれに従いましょう。
これを続けることで、「横になったら寝る、体を起こしたら起きる」というクセを身につけると良いでしょう。
睡眠総合ケアクリニック代々木 岡島義 |
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