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加齢と酒の強さ 八王子市/67歳男性 |
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若いころはお酒に弱く、ビール1杯だけでも顔が真っ赤になって、飲み会のあった翌日などは、頭が割れるように痛くなったり、胃がむかむかして吐き気がしたりと二日酔いに悩まされることが多くありました。しかし最近はお酒を飲んでも、あまり二日酔いをしなくなりました。何となくアルコールが体に残っているという感じと、少し胃がむかむかする程度で、ひどい頭痛や吐き気はあまりしません。これは年を取ってお酒に強くなったのでしょうか。
「お酒に強い、弱い」は遺伝である程度決まっており、日本人の7%はまったくお酒が飲めない体質で、逆に58%はお酒を飲んでも気分が悪くならない体質です。
残りの35%は、もともとお酒に弱い体質で、飲み始めたころにはビール1杯程度のお酒で顔が真っ赤になっていたのが、我慢して飲んでいるうちに次第に平気になってきます。でもこのような人がお酒を飲むと、もともと強い体質の人と比べ、口の中や食道などの上部消化管のがんのリスクが10倍以上高くなります。
ですから飲めるようになっても、量は控えめにして、定期的に胃カメラ検診を受けるようにしましょう。
国立病院機構 久里浜医療センター 真栄里仁 |
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