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麺類と糖尿病 江東区/44歳男性 |
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私は、ラーメンやうどんなど麺類全般が大好きでよく食べます。もしかしたら米よりも食べているのではないかというくらいです。特にラーメンが好きで、昼食はもちろん、飲んだ後にもラーメンを食べることが多いです。この間、見かねた知人から「麺類ばかり食べていると糖尿病になるぞ」と注意されました。本当でしょうか? ちなみに、私は麺そのものを味わいたいので、ラーメンでもうどんでもあまり具の入っていないシンプルなものを大盛りで注文することが多いです。このような食生活では、糖尿病になってしまうのでしょうか。
生活習慣病である2型糖尿病は、糖尿病になりやすい体質(遺伝素因)に食生活や運動不足などの環境因子が加わって発症します。特に日本人においては砂糖(清涼飲料水)などの単純糖質や動物性脂肪の過剰摂取、食物繊維の不足など食生活の欧米化が糖尿病発症に深く関わっています。
単純糖質の過剰摂取は食後の高インスリン血症をきたし、また動物性脂肪の過剰摂取は内臓脂肪肥満を生じインスリン抵抗性をきたすことで糖尿病の発症を促進すると考えられています。
ご心配のように麺類ばかり食べることで糖尿病になるということが証明されている訳ではありません。しかし、タンパク質や野菜の少ない麺類中心の食生活では、食物繊維やビタミンが不足します。さらに大盛りですと糖質の過剰摂取により肥満や脂質異常症になりやすく、結果的にインスリン抵抗性をきたし糖尿病や生活習慣病の原因になる可能性は高くなると思われます。麺類は意外に高カロリーであることも注意が必要です。
シンプルなメニューを食べる時もできるだけ野菜などの食物繊維やタンパク質も併せてとることが大切。バランスに配慮した食生活を心掛けてください。
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 蔵田英明 |
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