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定年後の生き方に迷う さいたま市/62歳男性 |
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定年になりました。 恥ずかしながら無趣味で、口べたのため社交性がなく、友人、知人も少ないのです。毎日、家にいてゴロゴロしていますが、このままでは認知症になってしまうような気がしてなりません。
変化が激しい社会の中で無事定年を迎えられたことは、本当に素晴らしいことです。それはあなたの貴重な人生の宝です。あなたはまだまだ若いのですから、これからが人生の本番と考え、楽しみを見つけて外に出ましょう。
ところであなたは今の自分を欠点だらけの駄目人間だと思っているようですが、果たしてそうなのでしょうか。確かに人間には多くの欠点がありますが、他方、たくさんの長所もあるのです。とりあえず欠点は無視して長所を見るようにしてみたらどうでしょう。懸命に努力すればきっとたくさんの長所が見えてくるはずです。
ある時、引きこもりの男性 (40) が暗い顔つきをしてわたしのところにやってきたことがあります。とりあえず気分を楽にしてもらい、欠点を見ないようにして長所を見る訓練をやりました。はじめのうちは、どうしても今までの癖で「おれは駄目人間だ」という意識が強く、長所が見えてきません。週に一度面接し、長所を見つけてノートに書き続けてもらったら、3カ月後にはしっかり長所を見つめることができるようになりました。性格が変わったかのように明るい顔になったのです。
わたしは、人間は生まれながらにしてそれぞれ素晴らしい才能を持っていると信じています。ただそれに気付いていない場合が多いのです。好きなことや楽しいこと、夢はみな、あなたの特別な才能であり、長所につながっています。
今の時代は、あなたの才能を発揮できる環境条件が十分整備されていますので、じっくり腰をすえてやってみてください。
心理カウンセラー 宮澤恭人 |
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