|
冬の厳美渓 |
|
東京から約2時間10分。岩手県一関市の東北新幹線一ノ関駅周辺には、魅力あふれる史跡や遺跡、名勝がいっぱい。坂上田村麻呂によって創建された達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂や中世の景観が今なお残る骨寺村荘園遺跡のほか、栗駒山を源流とする磐井川の中流には四季の移り変わりが美しい厳美渓があり、地元のグルメも楽しめる。近くには一関温泉郷もあるので、旅の疲れを癒やすのにもおすすめだ。
目を見張る史跡、温泉も
厳美渓
水の流れが作ったダイナミックな渓谷美が約2キロにわたって続く。急流にえぐられた巨大な岩肌は国の名勝天然記念物に指定され、日本百景にも数えられているほど。川床には小石や砂が水流の勢いで回転し開けた、珍しい甌穴(おうけつ)と呼ばれる天然記念物も。
渓谷美を眺めながら散策を開始。途中、足元が滑りやすい場所もあるので注意が必要だが、つり橋からの眺めは絶景だ。両岸には仙台藩主・伊達政宗が植えたとされる貞山桜も残り、名将の愛した自然美にうっとりと吸い込まれそうになる。緑に紅葉、雪化粧…、四季の彩りが楽しめる厳美渓はどの季節に訪れてもいい。
前沢牛ラーメンの魅力を語る岩井さん |
|
前沢牛ラーメン
厳美渓に来たら、ぜひ周辺のグルメスポットへ。厳美渓レストハウスでは今年のゴールデンウイークから開始した「前沢牛ラーメン」(1200円) をいただく。いためた前沢牛に玉ネギ、ピーマン、彩りのニンジン、キャベツなど、一見こってりとした印象だが、食べてみると意外にもあっさりとした味わい。地元の食材を生かそうと考えた同店代表取締役、岩井確司さん (55) の労作で「牛肉の後味にこだわりました。お肉が軟らかいのでお年寄りでも食べやすいです」。しょうゆのスープが疲れた体にしみわたる。
対岸から やって来る
“空飛ぶ団子”
散策に疲れたら厳美渓の中ほどにある東屋で小休止。東屋と対岸の店「郭公屋」を結んだケーブルにはカゴがつるされている。代金を入れ、木づちでコンコンと板をたたいて合図すると、カゴがスルスルとのぼり、団子が入り戻ってくる。あっという間に滑降する様子はまさに "空飛ぶ団子"。何度見ても楽しくなる。東屋で景色を見ながらゆっくり団子をほおばっていると何ともぜいたくな気分に。対岸の店舗ではゆっくり休むこともでき、実際に団子渡しの体験も。
対岸の店から一気に降りてくる "空飛ぶ団子" |
|
「郭公団子」はお茶もついて、あん・ごま・しょうゆの3本入りで400円 |
営業期間は3月から11月末まで。また売り切れになり次第閉店となるので、午前中に行くのがいいとか。
厳美渓レストハウス
前沢牛ラーメンはこちら!/TEL :0191-29-2015 |
(社) 一関観光協会
TEL:0191-23-2350
瑞泉閣
磐井川沿いには温泉も多いので旅の疲れを癒やすのに最適。霊験の湯とされる矢びつ温泉「瑞泉閣」は周囲の自然とマッチした眺めがおすすめだ。/TEL:0120-39-1126 |
|
| |
|