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ランカウイ島の桟橋に停泊しているゲンティン ドリーム号。
総トン数15万695トンで全長335メートル。乗客定員は3352人 |
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「クルーズの旅は敷居が高い」と思っている人におすすめしたいのがシンガポールを起点とするゲンティン ドリーム号のクルーズ。2泊から5泊までのコースがあり、気軽にクルーズが楽しめる。マレーシアのペナン島、ランカウイ島を巡る4日間のコースで船旅を体験した。
シアターで毎晩上演される本格的なショー |
ショーやカジノ、非日常の世界
「ゲンティン ドリーム号は主にマレーシア、インドネシア、タイなどをクルーズしています。日本からも往復の飛行機とセットにしたツアーで、多くの人にご乗船いただいています」とゲンティンクルーズライン日本オフィス代表の山本有助さん(48)は言う。ちなみに、紹介のツアーの料金は時期や旅行会社などで多少異なるが、4泊5日で11万円前後から(参考料金)。
早速、船内を案内しよう。1674室の客室のほか、レストランやバーなどが35カ所。(ツアー料金に含まれているため)無料で利用できるレストランでは、インターナショナルやインド料理などをそろえたビュッフェスタイルのものや中華、アジア、西洋料理があり、有料ではシーフードやステーキ、ヘルシー志向のおしゃれなメニューなど、食の内容は変化に富む。
さらに、ショーを上演するシアター、プール、ウオータースライダーなどのアクティビティーやカジノ、スパなどもあって、非日常の世界が広がる。しかもポロシャツやジャケットなどカジュアルな服装で食事などが楽しめるので、クルーズが初めてという人も抵抗感がない。
このほか、ラグジュアリーな客室と専用のバトラー(執事)がつくパレスと呼ばれるアッパークラスもある。
ペナン島、東西の文化融合
乗船2日目の午後1時半、ペナン島に入港。イギリスの東南アジアにおける貿易拠点として18世紀に栄えたこの島には、東西文化が融合した建物など独特の景観が残っている。中でも異彩を放つのが、2008年に世界遺産に登録されたジョージタウン一帯。1818年に建てられたセント・ジョージ教会は白亜の建物に尖塔(せんとう)が美しい東南アジア最古のイギリス国教会で、約700メートル離れた所には中国寺院のクー・コンシーが立つ。
ジョージタウン中央部には19世紀の実業家チョン・ファッ・ツィーの邸宅がある。プラナカンと呼ばれる中国系移民の子孫で、その外観からブルーマンションの愛称がある。中国や西洋の文化が融合したプラナカン文化とも呼ばれる独特の建築の美しさが堪能できる。2階まで吹き抜けのエントランスホールに優雅なデザインの階段など、西洋の建築様式に中国文化を伝える精緻な彫刻が随所に施され、島の歴史と文化を物語る東西文化の調和が見る人の心を和ませる。
「ブルーマンション」 |
ランカウイ島の自然
3日目。午前7時にランカウイ島に入港。夜眠っているうちに次の目的地に着いているというのも船旅ならではの快適さ。豊かな自然が特色のこの島は、ユネスコにより2007年に東南アジア初の世界ジオパークに指定されている。マングローブの密林とコウモリが生息する洞窟などを巡るアドベンチャーツアーなどが人気だ。
午後4時、ゲンティン ドリーム号は島を離れ、一路シンガポールを目指す。夕食も終わった午後9時半過ぎ、メインプールの後方から花火が打ち上げられ、クルーズの最後を彩るようにカラフルな花が夜空に開いた。 |
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★ 観光の問い合わせ ★
ゲンティンクルーズライン Tel.03・6403・5188 |
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