|
|
リゾート列車「雪月花」で越後へ 新潟県/糸魚川市ほか |
|
|
|
赤を基調にデザインされた「雪月花」の車両は沿線の景色に映える |
気軽に“プチぜいたく”を楽しめる列車「えちごトキめきリゾート雪月花(せつげっか)」が人気だ。新潟県の糸魚川駅と上越妙高駅を直江津駅経由で結ぶ同列車。ラウンジ形式(23席)の1号車とレストランカー形式(22席)の2号車という2両で編成されている。車両は日本最大級の大きな窓が特徴で、列車の座席に座ったまま「日本海と妙高高原の景色」という海と山の変化に富んだ眺望が楽しめる。
車窓から望む日本海と妙高高原
「雪月花」の利用者は首都圏1都3県(東京・千葉・埼玉・神奈川)のシニア層が多いという。「北陸新幹線の発着駅、糸魚川と上越妙高に直結して便利なためか、1都3県のお客さまが全体の約35%を占めています」と雪月花を運行する、えちごトキめき鉄道(株)(新潟県上越市)総合企画部販売課の黒崎直史課長は話す。「頑張れば日帰りできる」という距離感も関東の人にとって魅力の一つになっているようだ。同社は新潟県などの出資で2015年に開業。運行する2路線合わせて98.3キロの中で雪月花を走らせている。
広々とした車窓から変化に富んだ景色を眺める(1号車) |
昨年4月23日に運行を開始し、間もなく1年を迎える雪月花。毎月の土曜、日曜、祝日に運行しているだけで、便数は運行開始以来200便足らず。それだけに「なかなか切符が取れない」という乗客の声も聞く。2号車で車窓の景色を楽しんでいた千葉県松戸市の岡田義之さん(72)と美代子さん(66)夫妻の場合もそうだった。「夏は登山をし、冬は列車で旅行しています。雪月花は何度か切符を購入しようとして初めて乗れました。今夜は上越市の鵜の浜温泉に泊まります」と話す。また、1号車に乗車した新潟市在住の後藤康夫さん(57)は今回3度目の乗車だという。「ほかにもいろんなリゾート列車に乗っていますが、雪月花には何度も乗りたいですね」
|
ミシュラン二つ星が手がけるフレンチの三段重 |
食事も好評
車内外の金属類には、地元新潟・燕三条地域のチタンやブロンズ、金メッキを使用するなど調度品の一つ一つにまでこだわって造られた雪月花の車両。車内で提供する食事にもこだわる。上越妙高駅発(午前便)の雪コースには「ミシュラン二つ星が手がけるフレンチの三段重」、糸魚川駅発(午後便)の月コースは「糸魚川の老舗割烹(かっぽう)・鶴来家の和食三段重」が出る。料金は2コースとも1万4800円(乗車券・食事)。このほかに食事なしの花コース(6000円)もある。 |
|
「雪月花」予約・問い合わせ
「雪月花」予約センター Tel.025・543・8988 |
沿線情報
雪月花が運行される沿線には温泉などの宿泊地が多い。中でも赤倉温泉の赤倉観光ホテルは国際リゾートホテルの一つとして設立され、創業80年の歴史を誇る。標高1000メートルの眺望はすがすがしい。Tel.0255・87・2501 |
|