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「音・木・林」を解説する熱海さん。木の人形は皆個性豊か。一生懸命演奏している者もいれば、よそ見している者も… |
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北海道・オホーツクの西興部(にしおこっぺ)村は、村内面積の約9割を林野が占める“森の村”。また、その環境から生まれる豊かな森林資源により、木のぬくもりを感じられる木工品クラフトが身近に親しまれている“木のまち”だ。木の香に誘われ、北の地に旅立った。
道の駅「花夢」…木の人形58体が“演奏”
全国で約1100カ所あるといわれる「道の駅」の1割が北海道にあるのをご存じだろうか。
そんな“激戦区”とあって、北海道の道の駅にはユニークなものが多く、ここ「道の駅にしおこっぺ花夢(カム)」もその一つ。その大きな特徴は2つある。道の駅の敷地に広がる約6ヘクタール、約500種類の花が四季を彩るフラワーパーク。そして旅人を迎えるホールに鎮座する、木工の粋を集めたからくりオルガン「音・木・林(おとぎばやし)」だ。直径約3メートルの大きな丸いステージの上、小さな58体の木の人形たちによるオーケストラが、本当に演奏しているように動く。そのからくりも見事だが、「奏でられる音にも注意を傾けてほしい」とは道の駅管理人の熱海(あつうみ)光広さん(58)。
「風で動き、風で音を奏でる日本一大きなからくり“パイプオルガン”です。動力の電気はふいごを動かすことに使われ、その風で奏でられる112本の笛(パイプ)の音はすべて自然の音なんです」
演奏は30分に1回。童謡や歌謡曲など約30曲を演奏できる。
開館時間午前9時〜午後5時。火曜休館。木工品、シカ肉缶詰など特産品コーナーも。有料エリアあり(入場料100円)。問い合わせは Tel.0158・87・2333 |
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「木の砂場」は大人が寝転がって楽しめるほど広い |
森の美術館「木夢」…日本一の「木の砂場」
手作りの木のおもちゃ約1500点が大集合。森の美術館「木夢(コム)」は、小さな遊具から、乗って遊べる大型遊具、さらには超大型の壁面遊具まで、全て木で作られた屋内遊園地だ。
館内には車や飛行機など子どもが好きそうな木製模型が360度、所狭しと並ぶ。車輪やハンドルなど可動部分も多く、その職人技に大人もうなるはずだ。
館内は触って遊べる「おもちゃのへや」、大型木製遊具が人気の「木のゆうえんち」、ミュージカルシアター「木夢の島」など、大人から子ども、シニアまで、3世代が木のぬくもりの中、楽しく過ごせる空間となっている。
中でもユニークなのが、14万個の小さな木のボールで作られた日本一広い「木の砂場」。足を踏み入れれば、“木の砂”にずぶずぶと沈んでいく感覚は、なんとも言い難い体験だ。
開館時間午前10時〜午後4時半(季節によって変更)。火曜休館。大人500円。問い合わせは Tel.0158・87・2600 |
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西興部村へのアクセス
JR名寄駅から車で、「花夢」まで40分、「木夢」までは50分 |
周辺観光の案内
北海道観光振興機構 Tel.011・231・0941 |
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