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乗車には乗車券に加え、特急券および寝台券が必要(写真のB個室シングルなら東京・出雲市で乗車券1万1660円+特急券・寝台券1万500円の計2万2160円。ただし4月以降は計2万2790円) |
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神代から文化が息づき、自然も豊かな出雲路(島根県)は、日本人の身も心も潤すノスタルジックな原風景に出合える地。人と自然が織り成す郷愁誘う情景に浸り、心穏やかな時間を過ごしたい。人気の寝台車「サンライズ出雲」に乗り出雲路を旅した。
個室中心の「走るシティーホテル」
「サンライズ出雲」は個室を中心に構成されたJRの次世代寝台車。個室の設計では住宅メーカーともコラボレーションし、シャワー設備も備えた「走るシティーホテル」をうたっている。
東京駅を毎日午後10時に出発、終点の出雲市駅には翌日の午前10時には到着するので昼前からゆっくり観光を楽しめる。座席予約は1カ月前から受け付ける。
問い合わせはJR西日本お客様センター Tel.0570・00・2486 |
白砂と松のコントラストが印象的な「白砂青松庭」 |
足立美術館
安来市の足立美術館は1970年に開館。近代日本画壇で活躍した巨匠らの作品を数多く収蔵し、中でも横山大観作品のコレクションは質量とも全国で指折りの存在だ。
さらに同美術館の真骨頂ともいえるのは計5万坪を誇る6つの庭園だ。「日本人なら誰もが理解できる日本庭園の四季の美に接した上で日本画の魅力を理解してほしい」との狙いにより作庭された庭園は、米国の日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で歴史ある幾多の庭園を抑え11年連続で日本一の評価を受け続けている。中でも圧巻の「白砂青松庭」は横山大観の描く日本の海岸風景「白沙青松」の世界を立体的に表したものだ。
学芸員の入江裕子さん(30)は、「庭園も一幅の絵画のように見ていただけるように、情熱を持って取り組んできた日々の手入れや接客を評価していただいた結果」と胸を張る。
無休。入館料2200円(4月以降は2300円)。JR安来駅から無料のシャトルバスで約20分。Tel.0854・28・7111 |
玉造温泉
県下有数の温泉街・玉造温泉(松江市)。古代より同地を流れる玉湯川沿いには万病に効くという湯が湧きいで“神の湯”と呼ばれていた。
特に美肌の湯として有名で、化粧水と同様に肌をみずみずしくする硫酸イオンが多く含まれる泉質は、“玉の肌”を獲得したい女性に人気。
問い合わせは松江観光協会玉造温泉支部 Tel.0852・62・3300
そばをつゆに付けるのではなく、とっくりから直接そばにかけて食べるのが出雲そば |
出雲そば
出雲そばは黒い。甘皮を剥がずにそばの実をひくためだが、甘皮にはほのかな粘りがあり、これを利用してうまさを引き出すのが出雲そばの特徴だ。
玉造温泉街で半世紀以上前から店を構える「そば富」で創業時からの定番メニューの割子そばを注文すると、3段重ねの丸い器(割子)に入ったそばと麺つゆの入ったとっくりが運ばれる。
そばには薬味としてのりとネギ、そしてかつお節がトッピングされており、そばのうま味を引き立てる。
「うちのこだわりは粒子の細かいそば粉を選別しそばを打つこと。歯応えのしっかりしたそばとなり、つるっとしたのど越しを演出する」とは店主の村竹秀男さん(66)。お店は居酒屋形式だが、そばへのこだわりは本物だ。
営業時間は午前11時〜午後2時、午後5時〜12時。休みは月3回で不定休。同店 Tel.0852・62・0185 |
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【観光の問い合わせ】
にほんばし島根館 Tel.03・5201・3310 |
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