|
|
北アルプス山麓にイングリッシュガーデン 長野県/小谷村 |
|
|
|
ハーブガーデンでくつろぐ マーク・チャップマンさん |
白馬に7月オープン
7月10日に長野県北安曇郡にオープンした白馬コルチナ・イングリッシュガーデン(北安曇郡小谷村)。約1000坪の雑木林の一画に造成されたこの庭園を手掛けたのは、イギリス人ガーデンデザイナーのマーク・チャップマンさん(46)。「年々成長していく庭を末永く慈しんで」とチャップマンさんは話す。
チャップマンさんは本来の自然を生かした風景造りを得意とし、昨年の「国際バラとガーデニングショウ」で多くの来場者を魅了した「キャス・キッドソンの秘密の庭」を手掛けたことで知られている。
「白馬コルチナ・イングリッシュガーデンには、45種類以上のバラ、ハーブや宿根草、樹木を含めて8000株以上を植えました。造りたかったのは、飾り立てた“フラワーパーク”ではなく、宿根草をメーンにした、季節を感じることができる“ガーデン”です」と熱を込めて話すチャップマンさん。
バラとハーブ、白馬の木立で彩られた白馬コルチナ・イングリッシュガーデン |
サマーメドゥガーデン |
園内にはハーブガーデン、宿根草によるボーダーガーデン、ローズガーデンなど15のセクションを設置。中でも印象的なのは、西洋芝をあえて刈り込まず育てた「サマーメドゥガーデン」だ。メドゥとは牧草地のこと。その名の通り、膝までの高さに伸びた芝の中にさまざまな植物が植えられ、野原のような自然な風景が広がる。
専属ガーデナーでローズスペシャリストの西田倍章さん(37)は、「同園のテーマは自然美ですので、剪定(せんてい)などもやりすぎないようにしています。来年はもっと自然な雰囲気になりますよ」と、スタートしたばかりの庭園の成長を見守る。
これまで国内外を含め、多くのイングリッシュガーデンを観察してきた英国王立園芸協会日本支部の斉藤弘子常務理事は、「起伏や背景をうまく生かした素晴らしい庭だと思います」と絶賛。
シラカバの木立と北アルプスが見えるのも信州ならでは。白馬で自生する山野草も多く取り入れられている。 |
小ぶりなバラ「ロウ・ブリッター」とシモツケ |
イングリッシュガーデンというと、バラが目立つ庭を想像しがちだ。しかし、チャップマンさんは、「イギリスではバラは庭の一部。もちろんバラは好きだけど、それだけじゃ面白くないからね」と気負わない。
大輪の「ピエール・ドゥ・ロンサール」以外は、ほとんどのバラがジキタリスやシモツケ、ハーブ、ワイルドストロベリーなど他の植物と組み合わさって、お互いを引き立てている。
バラは「キャス・キッドソンの秘密の庭」でも使った「フォー・ユア・ホーム」や、花弁がきゅっとつまってコロコロとした「ロウ・ブリッター」といった小ぶりのもの、強い香りの「ぺネロぺ」、珍しいものでは開発されたばかりの「ベルサイユのばら」などがある。返り咲きする種類が多く、秋口まで花を楽しめる。 |
|
白馬コルチナ・イングリッシュガーデン
入園料:大人600円、子ども300円。2013年度の営業は10月31日(木)まで。
問い合わせはホテルグリーンプラザ白馬 TEL.0261・82・2236
バイキング、温泉も
白馬コルチナ・イングリッシュガーデンは、ホテルグリーンプラザ白馬(北安曇郡小谷村千国乙12860の1)の敷地内にある。同ホテルは美肌効果があるという温泉や60種類のメニューを取りそろえた和洋中グルメバイキングなどが人気。
JR南小谷駅から車で20分。送迎あり。 |
◆周辺おすすめ情報◆
栂池(つがいけ)自然園(車で10分、送迎あり)、白馬岩岳ゆり園&マウンテンビュー(車で25分)、約300種類以上の高山植物が楽しめる白馬五竜高山植物園(車で30分)などがあり、一年を通してリゾート気分を満喫できる。 |
|