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熱帯植物がうっそうと茂る大温室 |
黒潮が近くを流れ一年中温暖な気候に恵まれた南房総(千葉県)は、都心からたった2時間の距離にある“南国”リゾート。豊じょうの大地や海からとれた美味と、ゆったりした時間の流れる里山で、疲れた心と体をリフレッシュ!
日本最大級の動植物園「南房パラダイス」
千葉県南房パラダイス(館山市)は計300メートル・全11棟の連続温室とふれあい動物広場が併設された、広さ14.5ヘクタールを誇る日本最大級の動植物園。
特に植物園は熱帯亜熱帯地域の貴重な3000種の植物を年中楽しめ、出色の大温室はジャングルさながら。また昨年暮れに品評会で優秀な成績を収めた約350株のバラ苗を植栽し、真冬の開花に成功。園内は1年中、色とりどりのバラが咲き誇ることとなった。 |
セグウェイ試乗体験(当日先着順)は15分1500円、同ガイドツアー(要予約)は90分4500円(値段はともに入園料込み) |
不思議な二輪車「セグウェイ」試乗体験も
南房パラダイスでは、バリアフリーにも重点を置いており、身障者トイレは園内に8カ所。さらに健常者はもちろん高齢者や足の悪い人にも快適に観光を楽しんでもらえるよう、昨年から電動式立ち乗り二輪車「セグウェイ」を導入し、試乗体験および園内を一周するガイドツアーを実施している。
セグウェイはアクセル、ブレーキがなく体重移動のみで運転・停車する不思議な乗り物。「指導に従えば誰でも乗れる。ぜひ体験してほしい」とはインストラクターの花澤義雄さん(57)。事故がないよう、きっちり指導してくれる。
開園時間は午前9時〜午後5時。無休。入園料は一般800円。JR館山駅から路線バスで約40分。TEL.0470・28・1511 |
人気の「くじら竜田揚げ給食」(500円)は1日限定30食。コッペパン、ビン牛乳、そして先割れスプーンが懐かしさを演出 |
“クジラのまち”和田 懐かしい味わい
黒潮洗う外房南部の和田(南房総市)は日本全国で4カ所しかない捕鯨基地の一つ。
房総では勝山沖(鋸南町)を中心に江戸時代初期からツチクジラ(体長約10メートル)の捕鯨が始まり、昭和末まで沿岸捕鯨が活況を呈した。
商業捕鯨が制限されている今でも同地では鯨肉の食文化を守り続け、道の駅和田浦「WA・O!」にはクジラの大和煮やタレ(赤身をしょうゆベースのタレに漬け込み天日干ししたもの)が陳列され、食事処「和田浜」では、「くじら竜田揚げ給食」など昔懐かしいメニューが並ぶ。
和田浦くじら食文化研究会おかみさんの会会長・櫟原八千代さん(64)はクジラ漁の最盛期、漁師の定宿を切り盛りしていたが、今では“和田のクジラ”の旗振り役の一人に。「クジラは低脂肪、高たんぱくの健康食品で同じ料理でも味付けで百人百様に。市町村合併で消えた和田の名を、クジラ料理を通じ全国に広めていきたい」と意気込む。 和田浜の営業時間は午前10時〜午後7時。無休。「WA・O!」TEL.0470・47・3100 |
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観光スポット
◆みんなみの里……地場産品の展示販売や、季節によって田植え、イチゴ狩り、陶芸も体験できる都市と農村の交流拠点。(鴨川市)
◆鋸山……房州石の産地。採石により露出した山肌がのこぎりのように見える。ハイキングや紅葉狩りの名所。山頂展望台は東京湾が見渡せる絶景スポット。(富津市、鋸南町) |
【観光の問い合わせ】
東京湾フェリー TEL.046・830・5622
(東京湾をはさみ房総半島と三浦半島を約40分でつなぐ。片道700円。また、南房総を楽しむさまざまなイベントも企画) |
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