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夕刻の小樽運河。間もなく街灯がともる |
雪景色の運河、倉庫
「冬は苦手」という人は多いだろう。それでも寒い季節だからこそ出合えるものがある。雪景色、雪明かり、北海の幸…。北海道小樽市はまさにそんな街だ。雪をかぶった運河と石造りの倉庫群、それらを優しく照らす街灯。そして小樽港からの冬の幸。小樽で冬の楽しみ方を見つけた。
江戸時代は北前船の寄港地として、明治以降は北海道開拓の歴史とともに、道随一の商都として発展を遂げた小樽。運河が完成した1923(大正12)年ごろは国際貿易港として繁栄を極めた全盛期で、日本屈指の企業や大手銀行が並び建っていたという。その名残から“北のウォール街”と呼ばれた辺りには、日本銀行旧小樽支店、旧北海道銀行本店などの歴史的建造物が今も資料館やホテルなどとして活用されている。
まずは小樽運河へ向かう。JR小樽駅から中央通りを直進すること徒歩7分、運河に面した角には明治中期築の旧小樽倉庫を活用した「運河プラザ」観光案内所がある。はす向かいの中央橋から浅草橋までは、雪の遊歩道をゆっくり歩いても10分ほど。朝、夕方、夜と、その時々で表情を変える運河沿いは何度でも歩きたくなる。北運河と呼ばれる運河の北手は、昔と同じく幅が40メートルあり、船荷をさばいていた艀(はしけ)や小型船などが係留され、往時の船乗りや商人たちの威勢のいい声が聞こえてきそうだ。 |
「このハッカクは冬場に脂が乗ります」。こんなやりとりもお座敷カウンターならでは=巽鮨 花園店 |
絶品のすし、スイーツも
小樽といえばすしの街。“寿司屋通り”を中心に約130店が軒を連ね、店選びにも迷ってしまう。今回は地元の人のおすすめで「巽鮨(たつみずし)花園店」へ。ネタの新鮮さはもちろんだが、なんと同店には日本で初めて考案したという“個室お座敷カウンター”がある。個室で待っていると、突如障子が開き、すし職人が登場。目の前で好みのすしを握ってくれるというわけだ。個室にいながらカウンターにいるような気分で、ネタのあれこれを気軽に聞きながら、旬の味を堪能できるのがいい。
小樽散策で外せないのが堺町本通りだ。小樽ガラスやオルゴールのショップ、しゃれたカフェを探し歩くのも楽しい。数ある和洋スイーツの中でも、女性の心をわしづかみにしているのが「ルタオ」。本店のあるメルヘン交差点周辺に、チーズケーキやチョコレートの各専門店など、計6店舗が展開。最も新しい「ルタオ パトス」の広い店舗には、人気ナンバーワンの「ドゥーブル フロマージュ」をはじめ、ケーキ、チョコ、焼き菓子などがとりどりに並ぶ。どれもこれも魅惑的で素通りできない。クレープコーナーやベーカリーもあり、道産小豆と小倉あんを二層に包み込んだ、こだわり二層あんぱんはここでしか買えない。 |
塩味ベースの小樽産浜鍋 |
宿泊でおなかも“お得”
宿泊は小樽運河に面した「ホテル ノルド小樽」で。3月末までの「シンデレラプラン」(女性限定)なら、夕食はワタリガニ、ボタンエビ、ホタテなど、地元の海の幸たっぷりの小樽産浜鍋と握りずし付き。欧風ホテルに宿泊しながら、漁師料理を“がっつり”味わえる。1泊2食9300円〜。 |
冬のシンデレラ体験! (3月末まで女性向けキャンペーン)
(社)北海道観光振興機構は、女性を対象に冬の北海道で非日常を味わってほしいと「いまが旅ドキッ! 冬のシンデレラ北海道キャンペーン」を今年3月末まで実施中。
道内20エリア56宿泊施設と連携し、この時季ならではの食、温泉、冬体験などを組み合わせた「冬のシンデレラ北海道」宿泊プランを用意。スイーツサービス、ウェルカムドリンク、お持ち帰りコスメなど、ちょっとうれしいプチサプライズも。宿泊施設などの詳細は問い合わせを。
(社)北海道観光振興機構 TEL.011・231・0941 http://www.visit-hokkaido.jp |
【問い合わせ先】
運河プラザ観光案内所 TEL.0134・33・1661
巽鮨 花園店 TEL.0134・25・5963
ルタオ パトス フリーダイヤル 0120・46・8825
ホテル ノルド小樽 TEL.0134・24・0500
【アクセス】
新千歳空港からJR快速エアポートで約70分、JR小樽駅着。 |
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