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昨年びっくりひな祭り・ひな壇 |
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圧巻 28段、1600体展示
3月3日はひな祭り。岩槻、鴻巣、越谷、所沢など埼玉県ではひな人形づくりがさかんだ。同地で生産されるひな人形はいずれも県が誇る伝統工芸品として有名。今回は3月7日(土)まで鴻巣市で開催中の「鴻巣びっくりひな祭り2009」見物をメーンに神社仏閣なども訪ねる“旧中山道沿いぶらぶら歩き”を紹介しよう。
人形店が軒を連ねる 地名の由来「鴻神社」
東京都心から電車で約1時間半。JR鴻巣駅東口を出て、まず駅前のエルミこうのすショッピングモールへ。展示されたひな人形を見た後、勝願寺へ向かう。
勝願寺は浄土宗の関東18檀林(学僧養成所)の1つ。徳川家康も帰依し三つ葉葵紋の使用を許された寺だ。山門の両側には秩父三峯神社から寄贈された仁王像が立っている。本尊は阿弥陀如来像で平安時代末期の作と伝えられる。
ここには、2代にわたって治水事業に業績をあげた伊奈忠次・忠治の墓がある。境内に植えられた「なんじゃもんじゃ(モクセイ科・和名ヒトツバタゴ)」の木は毎年5月初旬に雪をかぶったような白い花を咲かせ、多くの見物人が訪れる。
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勝願寺の本堂 |
次に人形町へ向かう。人形町には吉見屋人形店、森田人形製作、マル武人形、吉国、臼井人形店、秋元人形店、広田屋、たちやなどの人形店が軒を連ね華やかなひな人形が飾られている。1696(元禄9)年創業という老舗の吉見屋人形店の8代目当主でひな人形の伝統工芸士でもある関口敬二さん(60)は話す。「デパートなどに比べると安いと思いますよ(3万8000〜30万円)。また全国的にも珍しいですが、当店では人形病院(日本人形・有料)もやっております。小さなものから山車の人形、古いもので江戸時代の人形までお客さまの希望にかなうように修理させていただいております」。併設の雛屋歴史資料館(入場料500円・木曜休館)には鴻巣人形の始まりと伝えられる土人形や江戸時代に作られた「天女」などさまざまな人形が展示されている。
人形町を後にぶらぶら歩いていると、おしゃれな欧風レストラン「May Kiss」が目についたので寄ってみる。ひな祭り期間中は通常のランチ(1050円〜)のほか特別メニュー「ひなランチ(1575円)」も予定している(水曜定休)。
伊奈忠次・忠治の墓 |
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そして今回の旅のメーン「鴻巣びっくりひな祭り2009」をのぞきに鴻巣市役所へ行ってみる。日本一の高さを誇るピラミッド型ひな壇で、昨年は26段、1400体の人形が並んだ。今年はさらにパワーアップし28段、6.15メートル、1600体を展示。周囲を圧倒するその景観には本当に“びっくり”させられる。土・日には正面玄関にもひな人形が並ぶ。
続いて市役所近くの法要寺、鴻神社へ。法要寺では、参勤交代のとき加賀前田藩の宿舎となった縁で使用が許された梅鉢紋が本堂など各所にみられる。
鴻巣の地名の由来となったコウノトリ伝説がある鴻神社は、氷川社、熊野社、雷電社など多くの神々をまつる鴻巣総鎮守だ。社殿には雌雄の木彫りのコウノトリが鎮座している。
せっかく鴻巣に来たのだから、もう1つ“日本一”を見て帰ることにしよう。
駅西口から徒歩約15分の荒川にかかる御成橋のたもとには「川幅日本一」の記念標が立っている。時間と体力に余裕があれば対岸までの距離2537メートル(河川敷を含む)を体験するのもいい。
びっくりひな祭り期間中のイベント
★「びっくりパーキングバザール」28日(土)、3月1日(日)、7日(土)市役所駐車場で。
★「フラワーフェスティバル」2月21日(土)、22日(日)鴻巣フラサーセンターで。
問い合わせ:鴻巣観光協会TEL048-542-1169
吉見屋人形店・雛屋歴史資料館
TEL048-541-1451
MayKiss
TEL048-542-4953 |
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