東国原知事 (パネル) と仲良く記念撮影 |
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東国原英夫知事の就任以来、注目の集まる宮崎県。観光客の数も数年前に比べ7倍に増えたという。団塊の世代以上は新婚旅行先が宮崎という人も多いのでは?
あのころを思い出してもう一度訪れてみるのはどうだろう。海もフェニックスの木も当時のまま。肉、魚、焼酎と舌を満足させる食材もそろっている。そのまんまの宮崎は「てげ気持ちよかもん」が満載だ。
“そのまんま”の宮崎 てげ気持ちよかよ!
全国で4番目に古く、九州では唯一戦前から残る宮崎県庁の建物は、ツアー客でにぎわっている。入り口の東国原知事のパネルを見て、「宮崎に来た~」という気持ちになる。
県庁内は“昭和の小学校”のような雰囲気。知事室の前で10分張り込んだが動きがなかったのでしぶしぶ「みやざき物産館」へ。入ってみると待ってましたとばかりに知事グッズがあちこちに置いてある。知事のイラスト付きクリアファイル、メモ用紙、しおり、菓子…。意外と値は張るのについつい手がのびる。しかし一番人気はやはり地鶏のパックとのこと。冷汁、焼酎も人気だ。
宮崎県庁では、毎週水曜日午前11時から県庁ツアーを行っている。予約は不要で1人からでも可。県庁職員が20分かけて中を案内する。
日南市以南、南那珂郡にある港に捕れたての新鮮な魚を出す海鮮レストランがある。車を借りて、宮崎一のドライブコース・堀切峠を通り抜けて一路目指す。左側の席を陣取れば、すばらしい海の景色に約2時間心を奪われっぱなし。あたたかな日差しの下に広がる海は、ひたすらに青い。
途中、「道の駅フェニックス」に立ち寄った。「ここの名物はエビソフトなんですよ~」と話すのは今回案内してくれた霧島酒造 (株) の井上裕未さん(27)。エビソフト?!
ぎょっとする記者団を尻目に「意外とおいしいですよ~」と、薄桃色のソフトクリームを差し出す。目をつむって一口。おや。「けっこういける…」。某エビせんべいの風味のするソフトクリームだと思っていただきたい。生臭さもなく、気が付くと、周囲もみんな食べていた。
道路を挟んだ展望台からは海を見下ろせる。「鬼の洗濯岩」と呼ばれる岩に打ち付ける波の音が心地よい。海までは階段で下りていける。炎天下ではつらいので冬場こそ挑戦したい。周囲には年間を通して花が咲き、南国情緒を誘う。
さらに車は南へ下る。景色は変わりなく海が続く。日南市に入ると、鵜戸神宮の看板が現れる。ここでは「運玉」といわれる素焼きの玉を亀の甲羅に見立てた岩の穴に目掛けて投げる「運玉投げ」が有名。運玉は地元の鵜戸小学校の生徒たちの手作りだ。
「道の駅フェニックス」から階段を下りていくと
「鬼の洗濯岩」にたどり着く
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地鶏と焼酎「霧島」の相性は抜群 |
豊富な食材 進む焼酎
◎一本釣りのカツオ新鮮◎
昼すぎ、「港の駅めいつ」に到着。目井津港内に建てられてまだ3年だが、休日の昼間には長い行列ができるほど人気の店だ。
宮崎はカツオ一本釣りでは日本一の漁獲量を誇る。カツオは鮮度が命。早速「かつおめし(800円)」をいただいてみた。身が引き締まっていてうまい。「こちらのしょうゆはたまりじょうゆなんですよ。独特の甘味がカツオやイセエビには合うんです」と井上さん。半分まで食べたところで茶漬けに。こちらもなかなか。ほかにも「黒潮おさしみ定食(980円)」などがお薦め。リーズナブルな値段もうれしい。ラストオーダーが午後2時なので注意。夜は宮崎市内の老舗料亭「ふるさと料理杉の子」で郷土料理を食べる。宮崎地鶏、からすみ、ベー貝、イセエビのつくり、宮崎牛のステーキ、5月から夏にかけては旭カニのみそ汁など本州ではめったに食べられない食材に驚きの連続。霧島焼酎「霧島(白)」が水のように進む。地元の酒は地元の食にこそ合うことを実感。もし秘蔵といわれる「赤霧島」が飲めたなら言うことなし。
食べ物も自然も昔から同県にあったものだが、東国原知事の就任によって県全体に活気が増し、観光には最適と感じた。行くなら今。そのまんまの宮崎は、てげ (とっても) 気持ちよかよ!
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