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モッツァレラチーズ作りを実演する宮嶋さん。モッツァレラとは「ちぎる」の意。この後、のばしたチーズを手でちぎって完成 |
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のんびり北海道 ロングステイ
雄大な北海道でのんびりロングステイ―。手付かずの生態系が残る美しい然別湖 (しかりべつこ) や“酪農王国”ならではのチーズ作り体験など、派手さはないが、滋味あふれる土地柄が魅力の北海道・十勝地方。“通好み”の北海道を味わってみようと、(株) クラブメッドが運営する高原リゾート「サホロ・バカンス村」(新得町) を訪ねた。
そこに手付かずの自然
とかち帯広空港から車で約80分、北海道のほぼ中央、狩勝高原にサホロ・バカンス村はある。シラカバ林など大自然に囲まれたバカンス村には、バーやレストランのほか、プールやテニスコート、フィットネスセンター、ブティックなども完備しており、1日中施設内にいても飽きない。
(株) クラブメッドはフランス生まれのバカンス企業で、世界25カ国に約80カ所のバカンス村を運営している。バカンス村の人気の秘密は、ゲストがお金のことを気にせずにすむよう「オールインクルーシブ (すべて込み) 」というシステムを採用している点。つまり、飛行機代や宿泊費、滞在中の食事代 (アルコール類含む) 、各種アクティビティー、レッスンなどバカンス村で過ごすのに必要なものがほとんど含まれている。余計な出費を気にする必要がないため、レジャーに没頭できる。
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秋の紅葉が特に素晴らしい然別湖 |
然別湖畔で森の散歩
バカンス村の特長は、北海道を満喫する各種プログラムが用意されていること。
然別湖周辺を散策する「森の散歩とリバーウオッチング」にさっそく参加してみた。然別湖は標高807メートルと道内で最も高い場所にある湖。大雪山国立公園南端に位置し、同湖一帯はエゾシカやキタキツネなど野生生物の楽園だ。特有の澄んだ空気の中、然別湖ネイチャーセンターのガイド、松本宏樹さん (34) の案内で森の獣道を分け入る。エゾシカの足跡やふんなどが残る手付かずの原生林の姿に、あらためて感嘆する。
ウエーダー (胴長) を借りてリバーウオッチングにもチャレンジ。然別湖に注ぐ清流ヤンベツ川の中をじゃぼじゃぼと歩き回る。箱メガネで水中をのぞけば、同湖周辺にしか生息しない天然記念物ミヤベイワナなどの川魚が躍動的に泳ぎ回る姿を間近に見ることができる。幼いころにした川遊びのようで自然と心が躍る。
「然別湖は生態系も含め、自然がそのまま残っている貴重な場所。秋の紅葉の美しさも最高です。一度見ていただきたいですね」と松本さん。
昼食はアウトドアクッキング。ダッチオーブンと炭火だけで調理したチキンチーズグリルやコーンスープに舌鼓。森の中で、おいしい空気と鳥の声をおかずに食べる料理は格別だ。
松本宏樹さん |
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リバーウオッチングの様子。清流の中には別世界が広がる |
チーズ作りも人気
ヨーロッパなどで高い評価を受けるチーズ工房「共働学舎新得農場」で行うチーズ作り体験も人気のプログラムだ。チーズ作りに適したブラウンスイス牛の牛乳から、モッツァレラチーズができるまでを一通り体験。できたチーズをその場でピザにして試食できるのもうれしい。また、作業の合間には同農場代表、宮嶋望さん (55) がチーズ作りに対する熱い思いを語ってくれる。宮嶋さんのトークは「チーズのすべてが分かる」と好評だ。
このほか、「とかち美術とスイーツめぐり」や「ふらのワインの試飲会とワイン講座」など多彩なプログラムが用意されており、十勝を満喫できる。
★とかち大人の自然・文化体験8日間★
9月4日から25日までの毎週火曜日、7泊8日
出発地:東京
代金:大人1人15万5000円~19万2000円 (オールインクルーシブ)
内容:旭山動物園や乗馬体験、カナディアンカヌーなどの各種オプショナルツアーも充実
問い合わせ:0088-21-7006 (フリーコール) |
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