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人吉で生産される球磨焼酎の数々 |
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歴史と自然が魅了する和歌山・南紀の地―。黒潮に接する南紀は古代から海の十字路。幾星霜にわたり、人々はこの地を訪れ、そして旅立ちを繰り返し、南紀は多くの神話・伝承の発祥地となった。温帯地域でありながら亜熱帯の生態系を持つ南紀は自然の宝庫。「アドベンチャーワールド」や「熊野本宮大社」など南紀の多彩な魅力を求めて出掛けた。
◎おすすめスポットその1◎
アドベンチャーランド
来年開園30周年を迎える「アドベンチャーワールド」 (白浜町) は145種類・1550匹の動物に触れ合える、南紀を代表する体験型テーマパーク。敷地は約100万平方メートルと広大だ。
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案内をしてくれた石川唯史さん |
同園は自然な姿の動物を見ることができる「サファリワールド」、水族館の「マリンワールド」、アトラクション施設と小動物とのふれあい広場がある「エンジョイワールド」など、さまざまなフィールドで構成されている。中でも一番の売りは「パンダランド」。同園では中国からつがいのパンダをレンタルし、自然繁殖に成功。今では8頭ものパンダたちが来園者たちに、その愛くるしい姿を披露。同園ではなるべくおりを使わない観覧法がとられており、2006年12月に生まれた双子の赤ちゃん「愛浜」「明浜」がじゃれあう姿も目の当たりにできる。
さらに同園では毎日限定30人のバックヤードツアーを実施。一般展示の裏にある飼育室でパンダに笹 (ささ) をあげることもできるのだ。
広報担当でこの道19年のベテラン石川唯史さん (41) は通のお勧めをこっそり教えてくれた。「パンダばかりが注目されていますが、お勧めはキリン。長い首を突き出したキリンと顔を並べて記念写真が撮れるのが好評」だとか。ほかにも今年生まれたばかりのラッコの赤ちゃんや、イルカ・アシカのライブショーも人気を呼んでいる。「来年の30周年に向けイベントも企画中」と石川さん。
鯨料理のフルコース |
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◎おすすめスポットその2◎
休暇村・南紀勝浦
南紀といってもいろいろあるけれど、何といっても「鯨」だ。日本沿岸の近海捕鯨基地の1つ・太地町を抱え、「くじらの博物館」「ホエールウォッチング」など鯨でのまちおこしが盛ん。もちろん料理も鯨尽くしだ。
休暇村・南紀勝浦 (那智勝浦町) は今年3月24日にリニューアルオープン。太平洋を望める露天風呂が絶景だ。そこで出される鯨料理はまず「鯨の大和煮」から始まり、「鯨のお造り」「鯨のハリハリ鍋」 (添え物のみず菜の食感が『ハリハリ』だとか) 、締めは「鯨雑炊」と、鯨料理のフルコース。
休暇村の黒田潤調理係長は「鯨肉は『硬い』との印象を持っている方が多いせいか、ここでの鯨料理は『軟らかい』と好評」と語る。また「鯨は年間水揚げ量が決まっているので買い付けが大変」「鯨肉独特の臭みを消すため調理法に工夫を」など苦労話も。
休暇村では鯨料理のほかに、当地で漁が盛んなカツオ料理にも力を入れており「東京にも負けない味」と胸を張る。1泊2食付き1人8925円。鯨コースは1泊2食付き1人1万3125円。
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熊野本宮大社の本殿 |
◎おすすめスポットその3◎
熊野本宮大社
2004年7月、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された。いわゆる「熊野古道」だ。その熊野古道の到達点にして、日本の古代からの巡礼地―。それが熊野本宮大社 (田辺市) 。山門や境内には熊野のシンボルという八咫烏 (やたがらす) が大きな幟 (のぼり) に染め抜かれてそよいでいる。
「熊野は復活の場所。団塊世代の方々も多く参拝に来ており、長嶋茂雄さんも最近お参りに来ましたよ」と語るのは家隆宮司。実はさん、戦国時代の九鬼水軍大将・九鬼嘉隆の末えいだとか。
定年退職後、新たな道に進もうと思っている人にとってはうってつけの参拝地。
『アドベンチャーランド』
入園料 : 大人 (18歳以上) 3800円、シニア (65歳以上) 3400円
開園 : 午前9時半〜午後5時 (第2・4水曜休園)
問い合わせ : 0739・43・3333 |
『休暇村・南紀勝浦』
問い合わせ : 0735・54・0126 |
『熊野本宮大社』
問い合わせ : 0735・42・0009 |
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