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問い合わせ :0244・38・7666(同組合)
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約500騎の騎馬武者が出陣し、「世界一の馬の祭典」と称される福島県相馬市の「相馬野馬追」。祭りが開催される7月下旬は全国からの観光客でにぎわうが、まだまだ寒い日が続く今の時期はどうしても足が途絶えがち。そんな今の相馬の楽しみといえば旬を迎えたカニ。また市内ではイチゴ狩り体験もできるなど遊べるスポットも盛りだくさん。“食べて、学んで、遊んで”早春の相馬路を巡った。
◎おすすめスポット1◎
旬のカニを食べる
カニといえば日本海側が知られるが福島県東部の太平洋沿いに位置する松川浦漁港沖も全国有数のカニ漁港だ。黒潮と親潮が季節によって交差する海域のため品質の良い、大ぶりなカニが水揚げされる。「わたりガニ、ズワイなど松川浦漁港では5~6種類のカニが捕れます。身がパサパサせず、甘いのが特徴」と相馬市観光協会事務課長の齋川一朗さん(58)。
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松川浦漁港で収穫されるカニ |
漁港周辺にある約30軒の旅館や民宿の大半には“カニ尽くし”なる宿泊プランも。カニご飯、カニ汁、焼きガニ、カニのてんぷら、カニの刺し身…。港町ならではの手ごろな値段で多彩なカニ料理を楽しみたい。
◎おすすめスポット2◎
相馬野馬追を学ぶ
せっかく相馬に来たのだから何か相馬野馬追について学びたい-。そんな人にお勧めは相馬市中村にある「たちばな甲冑工房」(TEL0244・37・2212)。ここでは相馬野馬追に欠かせない"騎馬武者の命"甲冑(かっちゅう)に触れる事ができる。この道50年を誇る3代目の橘斌(さとし)さん(63)は全国でも数少ない甲冑師の1人。その製造過程や手法は明治時代から一切変えられることなく、橘さんが製作した甲冑は福島県の伝統工芸品にも指定されている。
甲冑を身に着けて武者気分を体験 |
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駐車場を改築した展示室には約100点のかぶとやよろいの部品、馬具などが並び、自由に見学できる。「鍛冶(かじ)、彫金、漆塗りなど1万点にも及ぶ部品すべてが手作りなので、1領を完成させるのに3~4年かかります」と橘さん。「そのまま戦場にも出陣できる」という本格的な甲冑を身に着けられるので、ちょっとした"武者気分"を味わうことも可能だ。
◎鍋合戦V2の味◎
松葉ガニ相馬鍋
東北各地をはじめ、北海道や韓国などから自慢のご当地鍋の味を競う「天童冬の陣 平成鍋合戦」が1月14日、山形県天童市で開催され、相馬市観光協会の「松葉ガニ相馬鍋」が2年連続で最高位「鍋将軍」の栄冠を手にした。松川浦観光旅館組合はこのたび商品化に成功し、相馬市内の旅館や民宿で販売を始めた。
スープは松川浦漁港で捕れた松葉ガニの雌カニをだしにした和風しょうゆベース。1人前に雄カニの足2本と、甲羅にぎっしり詰まった身が入っており、「手が汚れずに食べやすく工夫しました」と同組合組合長の久田和夫さん(53)。鍋のほかにも、カニの身をふんだんにまぶしたカニご飯、相馬産のイチゴとノリの小鉢が付いて1人前2500円。問い合わせ/TEL0244-38-7666( 同組合)
【イチゴ狩りで遊ぶ】
ひと足早い春を体験するには相馬市和田の「和田観光苺園」へ。1989(平成元)年に東北地方で最初に始めたというイチゴ農園には14の農家が開設した約120棟のビニールハウスがあり、5月31日まで毎日イチゴ狩りを楽しめる。さちのか、とちおとめなど4~5種類の品種が栽培され、30分間食べ放題。「大ぶりで甘みが強いので、土産にも最適」と和田観光苺組合組合長の山中賢一郎さん(62)。昨年は年間約3万5000人が訪れるなど、今では松川浦の潮干狩りと並ぶ相馬市の代表的な観光スポットだ。
交通:JR上野駅から特急で約3時間半、JR東京駅から東北新幹線仙台経由で約3時間。車は常盤自動車道常盤富岡ICから国道6号経由で約1時間20分。
問い合わせ:TEL0244-36-3171(相馬市観光協会) |
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