定年時代
定年時代はアクティブなシニア世代の情報紙
ASA(朝日新聞販売所)からお届けしています
会社概要 媒体資料 送稿マニュアル
広告のお申し込み イベント お問い合わせ
個人情報保護方針 サイトマップ  
HP更新日 → 新聞発行日の翌々日(水曜日)
新聞発行日 → 第1月曜日:東京/埼玉/千葉/横浜・川崎/茨城
  第3月曜日:東京
トップ 東京版 埼玉版 千葉版 横浜・川崎版 茨城 高齢者施設 プレゼント
旅行 | おすすめ特選ツアー | 趣味 | 相談 |  | 仕事 | 学ぶ | これは便利これは楽々 | リンク | インフォメーション
定年時代
 
  東京版 令和4年6月下旬号  
心に染みるステージに  歌手・吉幾三さん

僕個人としては女房の肺がんです」。吉さんは「芸能生活50周年」の中で「一番の出来事」として、迷いなく妻のがん発症を挙げた。「6年くらい前。“つがい”として、ショックだったね」。デビュー後、なかなか芽が出ず、「これが最後」と約束して出したのが「俺はぜったい!プレスリー」だった。長く苦楽を共にした妻に、変わらぬ愛情を寄せる。「幸い、今は『寛解』といういい状態。あと2〜3年で彼女とも50年(の金婚)です」
7月、明治座で「芸能生活50周年特別公演」
 演歌を中心にしながらもジャンルの枠を超える歌手・吉幾三さん。その「芸能生活50周年特別公演」(東京公演)は7月8日、明治座で幕を開ける。長引くコロナ禍の中、「(お客さまに)とにかく楽しい時間を過ごしていただきたい」。ただ、「50年」を振り返り、「大切な人の病気と死…、これが何より頭に残っている」とかみ締める。公演では、親交が深かった志村けんへの思いを込めた自作「二人のブルース」も歌う予定だ。近づく自身の「古希」も意識し、言葉を継ぐ。「僕と同じか近い世代の人なら聞き入ってくださる。心に染みると確信しています」

 50周年特別公演は、芝居と歌謡ショーの2部構成。「コロナで2年間以上、劇場に来られなかった人も多いはず」と言う吉さんは、こう意気込む。「劇場でしかできない趣向と演出を、いつも以上に考えた」。例えば歌謡ショーでは、7カ国・地域にちなんだ歌を歌いながら、衣装の早変わりを披露する。「中には僕が作った歌もある。早変わりは派手で面白いけれど…、7回となると難しいんだよ(笑)」

 青森県金木町(現・五所川原市)に生まれた吉さんは、中学卒業後上京。1973年のデビュー後、しばらくは「ドーンと低迷」と苦笑するが、77年リリースの「俺はぜったい!プレスリー」がヒット。

 同じく故郷に題材を求めた「俺ら東京さ行ぐだ」(84年)と合わせ、コミックソングの歌い手としての人気を確立した。持ち歌の多くは自身の作詞・作曲。ほぼ独学ながら創作者としての評価も高く、千昌夫に提供した演歌「津軽平野」(同)は、千の代表曲の一つに挙げられる。

 「また正統派の演歌を作り、今度は自分が歌いたい」。86年発表の「雪國」はミリオンセラーを記録し、「(発売前は)『売れるわけがない!』と猛反対していた千さんと抱き合って喜んだ」と懐かしむ。“路線変更”の成功後は、「酒よ」(88年)や「酔歌」(90年)など、ヒット曲を連発。俳優としても、テレビドラマや舞台出演を重ねるなど、さまざまな分野でその才能を発揮する。

新曲も披露
 コロナ禍が本格化した2020年春以降、自身の公演も「ほぼ全滅」となったが、「作詞・作曲の仕事はあって、暇を持て余すことはなかった」と言う。それでも、明治座初登場となる「50周年公演」に向け、「気持ちはやはり高ぶる」。第1部の芝居「親はがっかり!子はしっかり!」は、吉さん自身の原案による「笑って泣ける家族の物語」。第2部の歌謡ショーでは、新曲の「頼り頼られ…」を含む自作を中心に、坂本九や水原弘らの“懐かしの歌”も歌い上げる。

 「今度は最後まで歌えるかな?」。そう話すのは、おととし3月に死去した志村を悼む「二人のブルース」だ。志村の新型コロナウイルス感染前にコント番組出演を約束し、「(おととし)5月収録のはずだった」。今春の名古屋公演では、「歌の途中、涙で声が詰まってしまった」と目を潤ませる。「でも、明治座は志村さんも立った舞台。今度は最後まできっちり歌いたい」。東日本大震災で命を落とした友人、世界平和の祈り…。それらを主題にした歌も作っている吉さんはこう話す。「『楽しい』が一番だけど、それだけじゃない。懸命に年を重ねてきた人の心が動く中身になればうれしいです」

「根っこは民謡」
 吉さんは「50周年の後」と「コロナ終息後」も思い描く。「久しぶりに世界を巡り、また各地の音楽を僕の音楽に取り込みたい」。おととしは、自作の津軽弁ラップ「TSUGARU」(19年)の“コロナに負けるな!バージョン”を公開し、ジャンルにとらわれない姿勢をあらためて印象付けた。ただ、民謡歌手だった父の歌声と高橋竹山(初代)の津軽三味線の音色を聴いて育った吉さんは明言する。「僕の根っこは民謡。根っこがあるから枝葉は伸びる」。笑みを浮かべ、こう続けた。「僕が死んだ後、『あの人いったい何者だったの?』と不思議がられるくらい“ジャンル不明”になりたい。そうすれば僕は、ずっと古びない存在でいられると思います」

◆ 明治座創業150周年記念 「芸能生活50周年『吉幾三特別公演』」◆
 7月8日(金)〜24日(日)、明治座(地下鉄浜町駅すぐ)で。15公演(貸し切り除く)。昼公演正午、夜公演午後4時半開演。

 第1部:人情喜劇「親はがっかり!子はしっかり!」。原案・音楽:吉幾三、潤色・演出:岡本さとる、出演:吉幾三、中本賢、芳本美代子、島崎和歌子、佐藤B作ほか。

 第2部:歌謡ショー「50th Anniversary in明治座 頼り…頼られ…ありがとう」。ゲスト:吉永加世子。

 全席指定。S席1万2000円、A席6000円。明治座チケットセンター Tel.03・3666・6666

【読者割引】
 チケット予約の際、「定年時代を見た」と言えば、S席を9000円に割引。

ポイントページの先頭へ
東京版
最新号
→ 令和6年過去の記事一覧
→ 令和5年過去の記事一覧
→ 令和4年過去の記事一覧
→ 令和3年過去の記事一覧
→ 令和2年過去の記事一覧
→ 令和元年過去の記事一覧
→ 平成31年過去の記事一覧
→ 平成30年過去の記事一覧
→ 平成29年過去の記事一覧
→ 平成28年過去の記事一覧
→ 平成27年過去の記事一覧
→ 平成26年過去の記事一覧
→ 平成25年過去の記事一覧
→ 平成24年過去の記事一覧
→ 平成23年過去の記事一覧
平成22年過去の記事一覧
平成21年過去の記事一覧
平成20年過去の記事一覧
平成19年過去の記事一覧
   
定年時代読者のためのおすすめ特選ツアー
 
 
定年時代
トップ | 会社概要 | 媒体資料 | 送稿マニュアル | 広告のお申し込み | イベント | お問い合わせ | 個人情報保護方針 | サイトマップ
当ホームページに掲載されている全ての文章、写真、イラスト等の無断複製・転載を禁じます。
Copyright Shimbun Hensyu Center Company. ALLrights reserved.