1998年に「源氏物語」(全10巻)を現代語に完訳し、2006年には文化勲章受章。そんな寂聴が晩年に力を注いだのが法話での人々との語らいだった。住職を務めていた天台寺(岩手・二戸)や寂庵での法話で、「先生(寂聴)は人々に活力を与えながら、自分もパワーをもらっていた」と中村さん。「コロナ禍で丸1年法話の機会を奪われたのはかわいそうだった」と振り返る