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  東京版 平成28年11月下旬号  
“鍵盤の魔術師”、来日公演に意欲  フランス人ピアニスト シプリアン・カツァリスさん

「ユネスコ平和芸術家」に任命されているカツァリスさんは、世界平和を訴えるコンサートへの出演を、各国で重ねている。「世界的なピアニスト」との評価を不動のものにしている今も、ユーモアを好む気さくな人柄で親しまれている。「日本語でジョークを言うのは難しいです(笑)」
12月、広瀬悦子とデュオコンサート
 超絶技巧のピアノの魔術師—。フランス人ピアニストのシプリアン・カツァリスさん(65)は、ベートーベンの交響曲全曲の“ピアノ版”を演奏するなど、絶えず世界を驚かせてきた。12月の来日公演は、日本人ピアニスト・広瀬悦子との「デュオ・コンサート」。完璧主義と評されるカツァリスさんは、「音を間違えずに弾くだけでは、理想とは程遠い」と断言する。「聴衆に向けて表現する内容…、その豊かさにこそ、真の技巧が求められます」

 カツァリスさんが弾く、ベートーベンの交響曲の“ピアノ版”は、名ピアニストでもあった作曲家・リストの編曲だ。「運命」「第九」など全9曲をピアノ独奏用に仕立て直した作品。ピアニスト泣かせの「難曲」として知られるが、作曲家・編曲家でもあるカツァリスさんは、オリジナルの楽譜に基づき、リストの作品に音符を足している。「芸術性を追究した結果、難度を上げてしまいました(笑)」。1981年から9年にわたって全曲を録音。オーケストラの壮大な響きと相通ずる“カツァリス・バージョン”は、「本当にピアノ1台の演奏か…」と、世界に衝撃を与えた。

 カツァリスさんはパリ音楽院在学中、10代でデビューし、早くからその才能を注目された。レパートリーは実に豊富。ショパンやシューマン、リストらのピアノ曲はもちろん、バッハらのバロック音楽から現代音楽、ポピュラー・ソングまで弾きこなす。さらに、モーツァルトの父親と息子など、演奏される機会の少ない作曲家の作品も取り上げる。

 85年以降、20回以上の来日を重ねる中、「日本の歌曲も好きになりました」。来日公演では、日本の童謡・唱歌もたびたび披露する。「日本の洗練された文化、規律正しさは素晴らしい」。大の日本びいきを自任する半面、日本人ピアニストには厳しい目を向けてきた。「中村紘子さんらを別とすれば、ほとんどの人からは音楽の感動が伝わってこなかった」。だが近年は、「表現力の向上が目覚ましい。私の認識は完全に変わった」と明言する。中でも、フランスでの活躍が目立つ広瀬への評価は高い。「聴衆の心を震わせることができる、まれな存在」。キプロス系フランス人のカツァリスさんは“世界人”を自称し、人種・民族の垣根を超えた音楽活動を続けながらも、他のピアニストとの協演はほとんど断ってきた。しかし、「彼女には私からデュオを提案しました」。

後進育成にも関心
 「くるみ割り人形」「白鳥の湖」「眠れる森の美女」。12月7日は、チャイコフスキーの“三大バレエ”などを2人で弾く。「2人でバレエを踊っているような、洗練された演奏をお聞かせしたい」。“ブランチタイム”の1時間ほどのコンサートとあって、「気軽に来てください。日常の煩わしさから離れて、心地よいひとときを過ごしていただければ…」と、笑みを絶やさず言葉を継ぐ。

 若手の発掘・育成にも関心を寄せるカツァリスさんは、NHK趣味百科「ショパンを弾く」(NHK教育テレビ、93年放映)で講師を務めるなど、音楽の魅力を広げる活動にも意欲を見せる。知識の豊かさでも有名だ。演奏のイメージを膨らませるため、楽曲に関する膨大な資料に当たる中、「次第に(知識が)蓄積された」。楽器としてのピアノの特徴もよどみなく語る。「皆さんの想像以上にピアノは複雑な表現ができる楽器。私の生涯のパートナーとして、これからもピアノの可能性を追い求めていきます」


©Carole Bellaïche
♪シプリアン・カツァリス& 広瀬悦子ピアノ・デュオ(2台ピアノ)♪
 12月7日(水)午前11時半開演、東京オペラシティ(京王新線初台駅直結)コンサートホールで。

 主な演奏予定曲:チャイコフスキー「くるみ割り人形組曲」、「白鳥の湖より『ロシアの踊り』『スペインの踊り』『ナポリの踊り』」、「眠れる森の美女より『薔薇のアダージョ』」、ハチャトリアン「ガイーヌより『剣の舞』ほか」、ボロディン「イーゴリ公より『だったん人の踊り』」。

 ピアノ:シプリアン・カツァリス、広瀬悦子。全席指定3000円。カジモト・イープラス Tel.0570・06・9960

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