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  東京版 平成26年9月上旬号  
歌で言葉を伝える  歌手・クミコさん

クミコさんは東日本大震災の8カ月後、復興支援の「きっとツナガル募金」(http://www.kitto-tsunagaru.com/)を立ち上げた。現在も毎週、石巻のラジオ局の番組のパーソナリティーを務める。「3・11と同じ金曜日(発生時刻の)午後2時46分からです」
人生は“広い河” そこに希望がある
 音楽で言葉を伝えたい—。歌手のクミコさん(59)は、いちずな思いを歌声に託す。被爆した少女の心をつづった「INORI〜祈り〜」、震災の日の夜空を思い描いた「きっとツナガル」…。シャンソン歌手のイメージが強いが、「ジャンルにとらわれず、日本語の歌を歌いたい」とよどみない。今夏発売のシングル「広い河の岸辺 〜The Water Is Wide〜」は、人生という“広い河”を行く困難や希望を訳詞に込めた歌。「新しい日本語の歌として歌い継がれる作品になれば…」

 東日本大震災発生の瞬間、クミコさんはその日夜、コンサートを開くはずだった宮城県石巻市の会場にいた。津波から逃れ、裏山で寒さと恐怖に震えた一夜。東京に戻ってからも目の当たりにした惨状が頭を離れず、無力感にさいなまれた。しかし3カ月後、被災した人たちに招かれ、石巻で歌った。「私が逆に勇気づけられた」。今は震災の前以上に日本の歌謡曲を歌う。「田舎でも都会でも、一人でも多くの心に届く歌を」

 〽 河は広く 渡れない …

 「広い河の岸辺」の河を復興の“距離”のようにも感じるが、「きっと『希望』という小舟はある」。  クミコさんは会社員だった父親の転勤の関係で埼玉県、静岡県で育ち、早稲田大に進学した。美しい言葉の響きにひかれ、「演劇をやりたいと思った」。だが、出演した不条理劇で歌う場面で「歌の楽しさに気付いた」と言う。

 クミコさん自身の声域は「合唱のアルトより低いくらい」。音楽の授業では高い声が出にくく、ずっと引け目を感じていた。しかし大学在学中、通ったカンツォーネ教室で、「自分の低音を生かせるすごい歌があると…。私の一生を決めた感動でした」。

40代で“ブレーク”
 卒業後はバンドのボーカルとして1978年の「世界歌謡祭」に出場。その時は選に漏れたものの82年、シャンソン喫茶「銀巴里」のオーディションに合格し、プロとしての活動を始めた。シャンソンの名曲に独自の解釈を加えたり、昔の歌謡曲の歌詞を“現代”に合う替え歌にしたり…。永六輔らに高く評価されたが、「20年以上、全国的にはほぼ無名」。レストランやバーでピアノの弾き語りをして収入を得た。

 そんなクミコさんの転機は45歳の時。松田聖子のヒット曲を数多く手掛けた作詞家・松本隆から、「あなたの歌声には言霊(ことだま)がある」と感嘆された。松本が全曲を作詞したアルバム「AURA(アウラ)」(00年)発表などを機に、アーティスト名を「クミコ」に。さらに、映画「千と千尋の神隠し」主題歌を作詞した覚和歌子がつづった「わが麗しき恋物語」(02年)を歌い、大人の女性の心を揺さぶった。広島の「原爆の子の像」のモデル佐々木禎子のおいに当たる佐々木祐滋が作った「INORI〜祈り〜」(10年)は、世代を超えた感動を呼び、56歳でNHK紅白歌合戦初出場も果たしている。

 「語るように、そして演じるように歌う」ともいわれるクミコさんは“酒場のピアノ弾き”だった頃を振り返る。「多様な価値観を受け入れられる柔らかな頭の人、肩書きや富にとらわれた固い人…、いろんな人に接してきたからこそ表現できるものはある。長い『回り道』は無駄でなかった」

「花子とアン」の歌
 「広い河の岸辺」はもともと、1670年ごろから歌い継がれるスコットランド民謡。昨年暮れから訳詞の歌を歌うだけに、NHK連続テレビ小説「花子とアン」で英語の原曲が歌われた時は驚く一方、「この歌には時代を超える力がある」との確信を深めた。「シンプルなのに奥深い」

 〽もしも小舟が ある
 ならば 漕ぎ出そう
 ふたりで

 「小舟は希望の象徴」と言う。病苦、愛する人との別れ、震災・原発事故の悲劇…。“広い河”を行く過程の苦難は人それぞれ。自らは現在、80代の両親の介護に当たるとあって、「今、私の“広い河”にあるのは介護かな」。

後世に残す歌を
 昭和の歌謡曲が中心のアルバム「美しい時代のうた〜クミコ コロムビア カヴァーズ〜」も今夏発表したクミコさんは「価値ある歌を後世に残すのは歌手の務め」と歯切れ良い。美空ひばりが反戦の思いを込めた「一本の鉛筆」も大切にする歌の一つだ。「平和であってこそ恋愛の歌も歌える」

 今月、満60歳の誕生日を迎えるだけに「体を大事にしないと…」と笑みを見せながら言葉を継ぐ。「年齢と経験を重ねることで、歌の言葉に深みと厚みが増してくればうれしいです」


「広い河の岸辺〜The Water Is Wide〜」のCD録音には、「花子とアン」の主人公のモデルとなった村岡花子の母校・東洋英和女学院の「OG有志」が合唱で参加。7月20日の新曲発表イベントにも出演した=銀座・教文館
写真:中嶌英雄
「広い河の岸辺 〜The Water Is Wide〜」
 訳詞:八木倫明、編曲:栗山和樹。女声三部合唱版、原語版なども収録。合唱譜面付き。(日本コロムビア・1300円)

「美しい時代のうた 〜クミコ コロムビア カヴァーズ〜」
 「からたち日記」「一本の鉛筆」「愛の讃歌」など15曲を収録。(2700円)
♪クミコと歌う大うたごえ喫茶♪
 25日(木)、たましんRISURUホール(JR立川駅徒歩13分)で。午後2時開演、同6時半開演の2回公演。

 クミコと観客が一緒に歌い、会場全体が“うたごえ喫茶”になるコンサート。NHK連続テレビ小説「花子とアン」でスコット先生を演じるハンナ・グレースがゲスト出演。原曲の「The Water Is Wide」を歌う。

 全席自由2000円。CD「広い河の岸辺」を購入の上、持参した人は1000円に割引。センタープロ Tel.03・3200・4030

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