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  東京版 平成26年2月上旬号  
落語には“今”が必要  落語家・三遊亭円丈さん

円丈さんは「七代目圓生」襲名をめぐり2010年、圓生(六代目)の孫弟子・鳳楽と「圓生争奪杯」落語会を開催した。ただ、「今、70歳近い自分に襲名の意思はない。将来、三遊亭の若手から『圓生』を継ぐにふさわしい噺家が出てくれれば…」
新作の旗頭、共感の笑い追求
 ほぼ半世紀にわたって新作落語の旗頭といわれる三遊亭円丈さん(69)は、「落語には“今”が必要」と明言する。入門した50年前は古典落語の全盛期。新作を侮る風潮もある中、自作の口演を続けてきた。「落語は大衆芸能。時代を映さないと…」。満面の笑顔で大声を出す高座とは印象の違う、静かな口調で持論を語る。その影響を受けた「円丈チルドレン」が人気を集める現在も、後進に噺(はなし)作りのノウハウを伝授する。「若い落語家の成長は刺激になる。新しい年、僕も新たな挑戦をしていきたい」

 円丈さんは「落語界の異端児」と評されたかと思えば、「新作落語中興の祖」との称賛も受ける。従来の落語のイメージを覆す自作は300を超すといわれるが、「作品といえるのは200数十かな」。「グリコは1粒300メートルだよ〜っ!」と叫んで高座から駆け降りた「グリコ少年」(1981年初演)などは、当時の人々の度肝を抜いた。「古典落語に慣れ親しんだ人の多くから白い目で見られた」。しかし、ひるむことはなかった。「僕が求めるのは共感の笑い。今に通じるものがないと共感は得られない」。江戸〜明治時代に作られた古典を演じるだけの“アクター”に対し“クリエーター”を自任する。「創作は僕という人間の存在証明でもある」

新作は全て自力
 名古屋市に生まれた円丈さんは「子どもの頃から人を笑わせるのが大好きだった」。新作落語を一生の仕事と思い定め19歳の時、三遊亭圓生(六代目)に弟子入りした。志ん生、文楽、圓生、小さんといった「古典の大名人」が重きを成した時代。圓生の門をたたいた理由を語る。「芸のしっかりした師匠から基礎を教わりたいと考えた」。新作に専念するため、近年まで長く古典を封印していたものの、「芸と落語への真摯(しんし)な姿勢は受け継いでいる」と話す。

 半面、新作に関しては「全て自力。手探りで作るしかなかった」と明かす。古典の焼き直しのような新作には魅力を感じず、ショートショートや短編小説、東海林さだおらの漫画を参考に、「古典の世界を壊すくらいの覚悟で創作に挑んだ」。

 真打ちに昇進した78年から「実験落語」を掲げ、「小劇場渋谷ジァン・ジァン」の舞台に上がった。落語になじみの薄い観客の爆笑を巻き起こし、「花王名人劇場」(フジテレビ系)など、テレビの出演依頼も相次いだ。だが、年配の落語通が多い寄席での反応はジァン・ジァンとは対照的。自身を「変化を好む海洋民族」という円丈さんは、「日本人はやはり急激な変化を好まない農耕民族かな」と苦笑する。それでも数年前から「寄席でもどっと笑いが湧くようになった」。円丈さんの後に続く落語家たちも、新しい落語ファンを増やしている。弟子の白鳥らに加え、「円丈チルドレン」を自称する春風亭昇太や柳家喬太郎、林家彦いち…。誰にでも助言を惜しまないが、「弟子の成長は格別」とも。3月には弟子の亜郎が51歳で真打ちに昇進する。劇団四季の俳優の経験を生かした彼の「ミュージカル落語」を評価しながらも、「ミュージカル落語と普通の落語、二つをくるむ大きな“何か”がほしい」。亜郎の才能と努力を知るだけに、「彼なら何とかするのでは…」と期待する。

「雪解け落語会」
 円丈さんは自分の性格を「正直過ぎる。正直じいさんですよ」と言い表す。膨大な時間と労力を費やし身に付けた創作のノウハウを全く隠さないだけでない。「芸人としては明らかに『損』と分かっていても黙っていられない時がある」。78年の真打ち昇進直後、圓生に従い落語協会を脱会したが翌年の圓生急死の後、同協会に復帰した。新作の旗手として注目され始めた中、騒動の渦中に身を置き、「すごく悩み苦しんだ」。その経緯を著書「御乱心 落語協会分裂と、円生とその弟子たち」(86年刊)に記し、兄弟子の五代目圓楽らを批判している。だが、「今の円楽さん(六代目)と『三遊の雪解け落語会』の相談をしている。新しい年に成功させて5年、10年と続けたい」。

年齢に応じた新作を
 円丈さんは「記憶の瞬発力は落ちた」と言う一方、「年齢を重ねたからこそできる噺もある」と語る。もともと好きなウオーキングを、体力維持も考えて続ける中、新作「噺家と万歩計」(12年初演)の着想を得た。「弟子が師匠に代わって歩数を稼ぐ噺。年配のお客さまの“ウケ”がいい」

 落語中興の祖といわれ明治時代、多くの名作を残した三遊亭圓朝を意識し、「圓朝以降なら、新作の作り手として誰にも負けないという自負はある」と言う。「悲しみは埼玉に向けて」(80年初演)など、演じ続ける自作はあるが、どんな人気作でも「時代に合わなくなった」と感じたら演じない。「やはり“今”のある落語を。大衆芸能は時代を離れては存在しないものなんです」


三遊亭亜郎
「亜郎改め 三遊亭究斗 真打昇進披露公演」
 3月17日(月)午後6時開演、渋谷区文化総合センター大和田(JR渋谷駅徒歩5分)さくらホールで。
 真打ち昇進に伴い究斗(きゅうと)に改名する三遊亭亜郎が口上の後、ミュージカル落語を演じる。三遊亭円丈、春風亭小朝、春風亭昇太、柳家喬太郎も出演。
 全席指定1階席4600円、2階席3900円。OFFICE究斗 Tel.04・2937・3915

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