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  東京版 平成25年9月下旬号  
「古希は再出発…青春の音、届ける」  ギタリストのクロード・チアリさん

自身も被害を受けた阪神・淡路大震災では、日本各地でチャリティーコンサートを開催し、震災復興に努めたクロード・チアリさん。近年は世界一周クルーズ乗船演奏会やコンサート、講演会活動も
11月に盟友・アントニオ古賀と競演
 「70歳は再出発。長生きしてギターが上手になりたい」。“哀愁のギタリスト”として知られるクロード・チアリさん(69)は古希を前にこう話す。1985年、「智有 蔵上人」の名で日本に帰化。流ちょうな日本語と持ち前のユーモアセンスを発揮し、講演会やタレントとしても活躍してきた。11月には30年来の親交があるアントニオ古賀とジョイントコンサートを開く。「2人の演奏とトークで青春時代にタイムスリップさせたい」

 「怒ったら巻き舌でバリバリの関西弁ですよ」。兵庫県西宮市在住のクロードさんは、陽気な笑顔と冗談交じりのトークが印象的だ。日本で暮らして38年。語学に優れ、英語や独語など6〜7カ国語を操る。コンピューター技師の経験もあり、インターネットの前身であるパソコン通信を日本に広めた人物でもある。「人生、先のことは分からない。朝、ひげをそりながら日本語で話しているからおかしいね」

 南フランスのニース出身。11歳のクリスマスに、両親から贈られたギターとともに音楽人生が始まった。独学で腕を磨き、16歳の時、ロックバンド「レ・シャンピオンズ」を結成。演奏前の前座をザ・ビートルズが務めるほどの人気を得たという。

 20歳でソロのアコースティック・ギタリストに転身すると、ギター曲「夜霧のしのび逢い」(64年)が世界的に大ヒット。「当時の若者は聞いたこともないルンバというジャンル。ディレクターに頼まれ、冗談のつもりで録音した曲が発売直後から国内の全ラジオ局で流れ、海を渡り世界45カ国へ。ロック音楽出身の僕がルンバで参ったなって」

「欧亜の世界観、奏でる」
 その後、演奏活動で世界各地を回ったクロードさん。67年の初来日以降、日本でもほぼ毎年公演を行い75年、日本人女性との結婚を機に関西で暮らすように。「人生の選択と決心は日本人になったこと」。クロードさん自身はフランス国籍だったが、日本に生まれ育った子どもたちの将来を考え、帰化を決意した。

 とはいえ、国籍変更までに6年間を要したという。「必ず書類が1枚足りないと言われ、何度もケンカした。最後には『フランス国籍を抜いてから申請するように』と。頭にきて『明日マスコミに公表する』と怒鳴って帰ってくると、すぐにお祝いの電話がかかってきた。電話を受け取る前はフランス人、でも取った後で日本人になっていました(笑)」

 高倉健主演映画「冬の華」(78年)の音楽や、土曜ワイド劇場「京都殺人事件案内」のテーマ曲「夜霧のシルエット」を手掛けたほか、バラエティー番組の解答者としても人気を博したクロードさん。「日本のしきたりは変」「曖昧な言い回しは外交面でハンディになる」と指摘する半面、日本での活躍は「いろいろな人と出会ったおかげ」と笑う。

 家族ぐるみの付き合いがあるアントニオ古賀と出会ったのもこの頃だ。「ギタリストは暗い人ばかりで嫌い」が持論のクロードさんにとって、「あまりに明るすぎて電球がいらない人。お互いダジャレが出たら止まらないという悪い癖がある」とにこり。「ギター歴も半世紀が過ぎ、ステージでも無駄な力みが抜けて落ち着きのある演奏ができる」と自己分析するクロードさんに対し、古賀は「彼のギターは歌っている。枯れた今だからこそ、『夜霧のしのび逢い』のような曲をクロードにしか出せない音色で弾いて」とエールを送る。

 11月には、そんな気心の知れた2人による“ギターの競演”も。「需要はあるのにシニアにとって聞きたい本物の音楽が少なくなってきている」とクロードさん。「アジアとヨーロッパの2つの世界観。ゆっくりと気持ちよくいろいろな曲を届けたい。2人の演奏とトークで青春の思い出を浮かべてほしい」

父の喝が支え
 異文化を学び、成長の糧にするクロードさん。最近では、(インターネット上での交流や動画共有をする)フェイスブックやユーチューブに過去の自身の映像を投稿し世界各国の人と交流を続ける。「あらためて自分自身を発見することもあるね」

 そんなクロードさんが、人生の指針としてきた言葉は「人に迷惑をかけるな。人から余計な迷惑を受け付けるな」。父に教えられ、自身の子どもたちに伝えた人生のルール。64年、音楽を辞めようとするクロードさんを引き止めたのも父の一喝だった。「『一度決めたことは最後までやれ』と。温厚な親父に一度だけ怒られた経験でした」

 音楽を離れようと悩むたびに、「観客が感動する声を聞くと辞められなかった」とクロードさん。「ギタリストは人に幸せを与えられる職業。その人の青春時代を思い出させる力がある。70歳を再出発としてもう少し生きたい。100歳までやっていたらギターがうまくなるだろうから」

♪クロード・チアリ&アントニオ古賀 ジョイントコンサート 世界二大ギタリストの競演♪
【東京公演】11月13日(水)、銀座博品館劇場で。
【横浜公演】2014年5月28日(水)、横浜みなとみらいホールで。
 各会場とも午後2時、同6時開演の2回公演。全席指定5800円。

 予定曲目:「夜霧のしのび逢い」「オリーブの首飾り」「白い恋人たち」「禁じられた遊び」「その名はフジヤマ」「影を慕いて」「悲しい酒」ほか。

 インターナショナルカルチャー Tel.03・3402・2171

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