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  東京版 平成25年3月上旬号  
音楽で社会を元気に!  ギタリストで歌手のアントニオ・古賀さん

40代後半で日本の音楽の良さを再認識し、50代でギタリストいう自身のルーツを自覚した古賀さん。「僕はギター奏者で、歌も歌えるというスタンス。ギターから言葉は出ないけど、歌っているのと同じ。僕のギターは歌っているんです」
キューバとの交流や出前コンサートも
 音楽で社会に活力を—。ギタリストで歌手のアントニオ・古賀さん(本名:伊東貞行=72)は、世界を舞台に活躍する“元気の配達人”だ。音楽活動のほか社会貢献にも努め、キューバとの親善交流や高齢者施設への出前コンサートなどを続ける。「元気の源は人と会うこと。人のためになることが気持ちいい」と笑う。4月には「世界を歌う」と題したコンサートで定年世代に熟練の音色をお届けする。

 「一人っ子で寂しがりや。だから人に会いたい」。父を早くに亡くした古賀さんは、母から人生の指針を教えられた。「棺おけは一人用。私が死んだらあなたは残されるから友達を大切にしなさいね」

 ラテン音楽、「古賀メロディ」…。8歳でクラシックギターを始め、古賀政男の直弟子として国境を越えて活躍してきた。10年前に再婚し、授かった息子は現在8歳。古賀さんの72回目の誕生日を記念したコンサートでギターデビューを果たした。「僕は同年代と状況が少し違う。子どもと思い出を作る時間、健康に気を配り仕事を続けたい」

「気」を交換
 他者に会い、「気」を交換する。古賀さんにとって人に会うことは何よりの健康法だ。「コンサートではいかに音を伝えるか、気を使えるか。皆さんからは感動、拍手という気を頂いている」。本気、やる気、景気…。「全てに『気』がつき、気の元となるのが元気。厄介なのは浮気で、悪いのは病気。気が病むのが一番良くないですね」

 そう笑う古賀さん自身、37歳から遺伝的な糖尿病と闘う。

 「67歳で胃がんという神様の贈り物をもらい、胃の5分の4を摘出した」。術後約3カ月は声が出しづらく、その後、胆石も患い胆のうを取ったものの克服。「今は食事の量は減ったけど、“流動食”のお酒が好きだから少し太ったね」

 そんな古賀さんが「現代の病」と考えるのが、自信の喪失だ。「若い人、年寄りに共通しているのは他人に責任転嫁し、他人の批評や愚痴ばかり。体たらくの世の中は僕らの世代が作ったもの。人間としての基本、生き方を教えてこなかった」と自戒する。「自分のするべきことをせず、他人のことばかり批評するから自信がない。行動に裏付けられた基本があれば自信が持てる。すると、人と話ができて対人関係が築けるし、夢や希望が持てるようになる」

 70歳の夢は「若い人を育てること」という古賀さんは、大学の客員教授という顔も持つ。担当は人間社会学。ギターの6本の弦が奏でる音を人間関係に例え、基本やルール、思いやりの大切さを分かりやすく伝える。「僕の趣味は、人を“食って”気をもらうことだけど、若い人には『苦労は食べなさい。身になるから』と伝えています」

「恩返し」に感激
 「世話好きな江戸っ子」と笑うだけに、社会貢献にも精力的だ。数々の団体の理事を引き受け、20年以上にわたって活動している。例えば、理事長を務める《高齢者文化振興事業団》(社)虹の会では、全国の特別養護老人ホーム約4000カ所を訪問。「無償で多くのタレントを派遣し出前寄席やコンサートを行ってきた。入所者の皆さんからも『年の取ったタレントなのに頑張るね』と気をもらうので相乗作用になります」

 また、日本ラテンアメリカ音楽協会の理事長も務める古賀さん。毎年、コンサートの収益を中南米の国々に届ける活動で1994年に訪れたキューバとは長い縁に。音楽の盛んな国ながら貧しい環境を知った古賀さんは、キューバに100台のピアノを贈る計画を実行。その後、ギター100本の寄贈に加え、キューバ音楽の普及と発展のために「アントニオ古賀基金」も設立。キューバ政府から文化功労賞のほか、08年には日本の民間人として初めて「連帯大勲章」を授与された。

 18年間で24回訪問し結婚式も挙げた古賀さんは、「キューバには日本が失ったものが全部ある」と話す。「連帯感や親子のつながり、友達を大事にし、物を粗末にしない。貧しくても夢や希望があってプライドが高い。街中に音楽があり、治安は日本の何倍もいい」。カストロ議長とも会食するなど、親善交流の絆を深めてきた。

 また、寄贈ピアノの縁は「3・11」後の日本にも。10年前に贈ったピアノで練習しプロになったラウル・フエンテス君という全盲の青年が大震災の被害に胸を痛め、「来日して日本人に恩返ししたい」と打診してきたのだ。彼の気持ちに心打たれた古賀さんは被災地での演奏を提案。ラウル君とともに福島の盲学校でチャリティーコンサートを行った。

「あるがままに」
 年齢を重ねる中で古賀さんは、「固執せず、あるがままになった」と実感する。最近は、かつて付き合いのあった仲間に電話をかけたり、会う機会を作ったりと“縁の結び直し”を行う。「つながると、また豊かになれる。気を頂戴できるから」

 4月のコンサートもそんな一つのきっかけだ。「シャンソン、タンゴ、カンツォーネなど、今の中高年は世界のいい音楽を聴いてきた世代。僕がやってきた音楽はノスタルジアでぴったり。ぜひコンサートに来て、僕の元気をもらってください」

♪「アントニオ古賀 世界を歌う」♪
 4月26日(金)午後2時半開演、四谷区民ホール(四谷区民センター9階、地下鉄新宿御苑前駅徒歩5分)で。

 主催は、(社)日本セカンドライフ協会。予定曲目:「月の沙漠」「酒は涙か溜息か」「悲しい酒」「その名はフジヤマ」「キサス・キサス・キサス」ほか。

 全席指定4000円。インターナショナルカルチャー TEL.03・3402・2171

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