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ぶつからないクルマを目指して ロボットカー開発者・安藤敏之さん |
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BR23C㊨とエポロを前に「どちらも自分の子どものようにかわいいです」と笑顔の安藤さん |
お手本は昆虫~「たまがわ昆虫展」でロボットカー展示
玉川髙島屋S・Cは、20日(水)まで「たまがわ昆虫展〜いきものに学ぶ不思議な世界〜」を開催中だ。同展にはカブトムシやクワガタなどの生体展示にとどまらず、日産自動車が昆虫の回避行動を応用して開発したロボットカー「BR23C」(ビーアールニーサンシー)も出展している。「昆虫は人間よりもはるかに小さな脳しか持っていないにもかかわらず、巧みに障害物や天敵をよけることができます。日産はこれらを参考にして車会社の究極の願いである『ぶつからない、事故のないクルマ』造りを目指しています」と、ロボットカーの開発を手掛けた安藤敏之さん(50)は話す。
「たまがわ昆虫展」に出展中のロボットカー「BR23C」は、日産自動車による“ぶつからないクルマ”の開発、技術研究の一環を示すために造られたもの。2008年に東京大学との共同研究で生まれた。乗ったり運転することはできないが、車社会の安全のために日産自動車が何を研究しているかが理解できるロボットである。
厚木の研究室で、このロボットカーの走行を見せてもらった。走るBR23C、追う人間。どんなに近づいてもBR23Cはするすると巧みによけて、捕まえさせてくれない。
「障害物をセンサーで検知し、その距離に応じてスピードや方向を変更し、避けているんです」と解説するのは日産自動車・開発エンジニアの安藤さん。
「参考にしたのはハチです。ハチは飛びながら衝突することがありませんから。この技術を車に搭載すれば、衝突を避けることができると考えました」
BR23Cの開発により、“ぶつからないクルマ”の実現に一歩近づいたのだ。09年には、「EPORO」(エポロ)というロボットカーを開発(昆虫展には出展予定なし)。こちらは魚を参考に造られたもので、隣り合う車との距離を計測し、適正な距離を保って自動走行する。これらの機能が集積した車が実現すれば、事故や渋滞のないクルマ社会も夢ではない。
日産自動車は、2016年末までに自動運転技術の実用化を予定している。すでにことし2月に発売された新型スカイラインには、2台前の車両の状況を見据えてドライバーに注意を促し、玉突き事後を防ぐ機能を搭載。車の世界は飛躍的な進歩を遂げている。
「電気自動車の普及が早くなれば早くなるほど、“ぶつからないクルマ”の実現も早くなります。将来的には、セグウェイのような1人乗りの電気自動車も増えるかもしれません。これなら排気ガスが出ないので、建物の中でも運転できますしね。けれどそうなると、なおさら機敏に人を避ける必要が出てきます。自動運転車が普及した時にこそ、ハチの回避技術の応用がより生かされてくるでしょう」と安藤さん。
次世代カーの時代はすぐそこまで近づいてきている。 |

ネプチューンオオカブト |

©日産自動車 |
たまがわ昆虫展 〜いきものに学ぶ 不思議な世界〜
20日まで、玉川髙島屋アレーナホールで
ニジイロクワガタやネプチューンオオカブトなどの珍しい昆虫を約50種、アメンボやカタツムリ、トンボなど、昆虫の性質を応用したロボットを8体出展。また昆虫の視点で撮影された3D映像体験など盛りだくさん。 一般600円。問い合わせは Tel.03・3709・2222 |
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