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  横浜・川崎版 平成25年11月号  
古典を学び直してみませんか?  92歳の作家・清川妙さん

「ここは美人に撮れるベンチなのよ」と、清川さん自ら案内してくれたのは、山の上ホテル(東京都千代田区)近隣の某所。同ホテルでは、長年、古典講座を開講している
万葉集、徒然草、枕草子…楽しみながら、少しずつ
 作家生活50年、現在92歳にしてもなお健筆ぶりを発揮する作家・清川妙さん。著作物は100冊を越え、その内容は手紙の書き方、生き方についてなど多岐に渡るが、とりわけ清川さんが重きを置く軸は古典だ。万葉集、枕草子、徒然草などを、清川さんの人生に重ねて分かりやすく語る文章にファンは多い。10月には新刊「学び直しの古典—弐 心の色 ことばの光」(新日本出版社)を出版した。「楽しみながら少しずつ、が私のモットー。みなさんもぜひご一緒に」。

 清川さんは、常にアクティブだ。「思い立ったらすぐ、なの」。これは、徒然草の教えによるものだと言う。

 今から60年以上も前、当時山口県に住んでいた清川さんは、ある日、新聞の隅に千葉県にあるろうあ学校(現・筑波大学附属聴覚特別支援学校)の文字を見つけ、すぐに夜汽車の切符を購入した。長男の耳にハンディキャップがあったからだ。その後、一家で千葉へ転住。当時としてはまれな、あざやかな決断だった。

学び直しの古典—弐
心の色 ことばの光
清川 妙 著

(新日本出版社・1575円)
 「徒然草の中に『人の命は、雨の晴れ間をも待つものかは』という一文があるでしょ。人の命は雨の晴れ間を待ってくれるものだろうか、という意味ね。それから『刹那覚えずといへども、これを運びて止まざれば、命を終ふる期、たちまちに至る』とあるわね。一瞬一瞬をおろそかにしていると何もしないうちに人生は終わってしまう、ということ。その通りなの」と涼やかな声で話す。

 53歳から英語を学び直した時も同じ。初めての海外旅行から帰国後、清川さんは迷うことなく教室の門をたたいた。年齢など気にも止めなかった。「楽しみながら、少しずつ」をモットーに勉強した成果は着実に実り、65歳ではイギリス1人旅を敢行。周囲の心配をよそに、思う存分楽しんで帰国した。

 「何事も、楽しみながら少しずつ、が続けるこつ。自分がそれをすることに心からの喜びを持たなくてはね」と清川さん。

 「そして楽しむためには、いつも頭を生き生きとさせて、発見したい、何かを見つけたい、と思うこと。古典だと清少納言がそういう人。何か発見して『これいいでしょ』って言うのね。発見は小さいことでもいいの。わたしも今でも文を書きながら、古典を読みながら、発見します。そうするとうれしいの。みなさんもやればできますよ」

“世の不定”乗り越えて
 清川さんは、73歳の時に夫を旅先で突然亡くし、その半年後に息子を49歳で亡くした。自身もその間にがんを患い、入院。吉田兼好の言うところの「世の不定」をしたたかに味わった。そんな嵐の日々からどのように這い上がったかは、「ひとりになってからの生きがい—夫と子の死をのりこえて」(講談社)などの著書に詳しい。けれども、清川さんの表情に険しさは一切なく、言葉にはいつもユーモアが漂う。

 「よく人から苦労なさいましたね、と言われるけれど、負け惜しみじゃなく苦労という感覚がないですよ。息子はハンディキャップはあったけれど、とてもいい子だったし、頭も良かったし、顔もかわいかったし(笑)。一瞬一瞬の“しずく”を貯めるのに一生懸命でした。本当に楽しかったですよ」と目を細めて振り返る。

 そうは言っても、生きていれば順風満帆な日ばかりではない。清川さんとはいえ、かつて“暗い穴に陥(お)ちて、もがいた”(『兼好さんの遺言』より)こともある。

 だからこそ、「色々あるけれどめげちゃだめよ」と続けた。

 「めげる時もあるさ、いい時もあるさ、ってね。わたしもたまに嫌なことを思い出す時があるけど、パッと切り替えます。楽しいことを考えるの。年を取ってその切り替えのばねが強くなりました。それも訓練ですよ」

 人生は一度。自分はひとり。世の中にたった一つの人生を悔いなく終えたい—。

 「それにはやっぱり自分を愛するということが大事だと思うんですよ。おしゃれをしたり、手紙を書いたり。どれも楽しみながら、こつこつとね」

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