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アジア最大級の国際短編映画祭 「映画の幕の内弁当」とディレクター東野正剛さん |
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「短時間でも感動できます」と東野さん |
ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2012
アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2012」が、15日(金)〜30日(土)に東京と横浜で開催される。16日(土)からは西区・ブリリアショートショート シアターで全作品を上映する。ディレクターの東野正剛さん(44)は、「1つのプログラムで何作も楽しめる短編映画祭は、幕の内弁当のようなもの。色々食べてみて、お気に入りの作品を見付けてください」と話す。
日本ではまだあまり定着していない短編映画。しかし、同フェスティバル・ディレクターの東野さんは、「上映時間が短くても、感動的なメッセージを伝えることはできます」と語る。東野さんには、今でも留学先のアメリカで見た、忘れられない一作の短編映画がある。
「タキシードを着た老指揮者が一心不乱に指揮をしている。カメラはその様子を前後左右から撮影している。最後の最後になってカメラが引いて、彼が指揮をしていたのはニューヨークの街中であることが分かる—、という内容で、ラストにすごく驚いたし、感激しました」と語る。
ことしで14回目を迎える同フェスティバルで上映される作品は約80本。50分で複数本を上映する。ジャンルは、アカデミー賞プログラム、ことし初となるアラブ諸国特集、日本の魅力を伝える旅ショーット! プロジェクト、世界最高レベルの作品が集まったインターナショナル部門、アジアならではの感性が光るアジアインターナショナル&ジャパン部門など。
中には、旅ショーットや韓国トラベルショートなど、無料で上映するものも。東野さんに「定年時代」にお薦めのものを聞いた。
「バヒーヤとマームード」レバノン・アラブ首長国連邦・ヨルダン 13分30秒 |
メジャー俳優出演作も
「韓国トラベルショートで上映される『ピアノ・エチュード』はソウルの名所が多く出てくる楽しい1作です。それからアラブ諸国特集は2作のみですが、どちらもとてもいい作品です。特に1作は老夫婦の一日を描いた作品=写真=なので、『定年時代』の方には興味深いのでは?」と東野さん。
Friend Request Pending フレンド・リクエスト
Chris Foggin/イギリス/11分58秒/ロマンス/2011 |
また、「フランスのベテラン俳優が出ている『冬の蛙』、スパイ映画『007』でおなじみジュディ・デンチ出演の『フレンド・リクエスト』もお薦めです。欧米では、メジャーデビューへの足がかりとして多くの新人映画監督が短編映画を撮影し、かつ市場に認められています。すでに巨匠として地位を築いている映画監督や俳優が短編映画を作製したり、出演することも珍しくないのです」と付け足す。先述した「フレンド・リクエスト」は今話題のソーシャルネットワークをテーマにしたもので、現代ならではの問題に悩むデンチの姿が見どころ。そのほかに、アカデミー賞プログラムでは、東日本大震災を描いたドキュメンタリーも上映する。
東野さんは、同フェスティバルを「幕の内弁当のように、いろんな味を少しずつ楽しむことができるのが魅力」と表現する。
「作品それぞれに好き嫌いはあると思いますが、どの作品も考えさせられたり新しい発見があるはず。お友達を誘って、観覧後にあれこれ話し合ってみるのはいかがでしょうか」 会場では無料でプログラムを配布している。各作品の詳細を記載してあるので、興味のあるものを見つけやすい。まずは会場のブリリアショートショートシアターに行ってみよう。 |
16日(土)〜30日(土)、午前10時45分〜午後7時20分、ブリリアショートショートシアター(みなとみらい線新高島駅徒歩5分)で。当日券1400円、60歳以上800円。
問い合わせ TEL.03・5474・8844 |
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