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「新春演歌まつりでは演歌だけでなく昭和の素晴らしい歌も歌います」と山川さん |
氷川きよしらと「演歌まつり」も開催
ことし、デビュー30周年を迎えた歌手・山川豊さん(53)。2012年1月には32枚目となる新曲「ナイアガラ・フォールズ」を発売する。また2月には横浜アリーナで氷川きよし、田川寿美、水森かおりらと「長良グループ 新春演歌まつり」を開催。「演歌はもちろんですが、昭和の懐かしい曲も入れて、普段とはちょっと違った雰囲気を楽しんでいただけると思います」と自信をのぞかせる。東日本大震災後、避難所に出向いて歌を届けてきた。悲しい時、不安な時に支えとなるのは明るい歌だけとは限らないと実感した、と振り返る。「ぼくにも経験がありますが、不思議なことに、悲しい歌を聴いて勇気が出る時もある。泣いて泣いて、泣きつくしましょう。僕たちも魂を込めて歌います」と約束する。
氷川きよし、田川寿美、水森かおりは山川さんと同じ事務所だ。気心の知れた出演者で造り上げる新春演歌まつりのステージは、それぞれの持ち歌はもちろん、懐メロあり、童謡唱歌あり、トークありと毎年ぜいたくな内容になっている。ことしはグループサウンズを盛り込み、大好評のうちに幕を閉じた。
「昭和の素晴らしい歌を歌い継いでいこう、というのが基本にあります。演歌と並行して流行したおなじみの曲、普段はなかなかお聴かせできない歌を間に挟みながら、歌っていきますよ」と山川さん。
関東の会場となるのは、約1万人を収容する横浜アリーナ。広いため、客席全体に音が届くよう、毎年念入りにリハーサルをする。
「きよしくんとよく『もっと後ろの席まで行きたいね』と話しているんですが、実際はなかなか。その分、奥の席まで声や気持ちをびしっと届けたい。歌だけじゃなくステージの上でももっと喜んでいただけることができるんじゃないか、と常日ごろ色々考えていますね」
演歌と一口にいっても、夫婦もの、望郷ものなど様々なバリエーションがある。山川さんが歌うのは、デビュー曲の「函館本線」や、98年に大ヒットした「アメリカ橋」に代表されるように、男女間の情愛を描いたものが多い。悲しい曲調や歌詞ではあるが、「不思議なことに、悲しい曲の方が勇気が出てくることもあると思う」と話す。
「デビュー前の不安な時によく聴いていたのが、研ナオコさんの『かもめはかもめ』。偶然手に取ったレコードがそれだったんです。この歌は恋人のことをあきらめる歌だからすごく暗い。でも力をもらいましたね。何回聴いたか分からないほど」と、30年前の自分を振り返る。
9月に福島県からの避難者を前に歌った時、「泣いてください。泣いて泣いて、泣きつくしましょう」と声を掛けた。「泣きつくすと、ふっと晴れる時がくるんです」。それは2月に母親を亡くした山川さん自身の経験でもあった。
デビュー30年に感謝
「震災から9カ月になりますが、まだまだ心のケアをしていかないと。ぼくらは歌い手ですから、歌を通じて支えていきたい」と山川さん。
1月11日には、新曲「ナイアガラ・フォールズ」(1200円)をリリース。作詞・阿木燿子、作曲・堀内孝雄で、失恋した女性のせつない心情を歌う。「分かりやすい歌詞だけど深いです」。昨年発売した、結婚する娘へのはなむけの歌「我が娘へ」もロングセールスを記録中だ。
「ことしでデビュー30周年を迎え、たくさんの方の応援に、本当に感謝しています。横浜アリーナでお会いできるのを楽しみにしています」 |
新春演歌まつり
2月25日(土)横浜アリーナで
出演:山川豊、田川寿美、水森かおり、氷川きよし、ほか。
[1部]開演:午前11時
[2部]開演:午後3時半
SS席1万円、S席8500円
問い合わせはTEL.0570・00・3337 |
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