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「近所付き合いはけっこうあります。毎年花見をしますし、早朝にみんなで公園で太極拳も一緒にやったり。川崎には約25年住んでいますが、都会とカントリー(田舎)の間で、落ち着きがあって好きですね」 |
ブログで再ブレーク、映画も公開中
長い下積みを経て30代で売れっ子タレントの仲間入りを果たし、2000年に入り再ブレークして世間を驚かせた俳優のルー大柴さん(57)。25年以上も川崎市に住む神奈川県民である。現在、東京・シネマート新宿ほかで上映中の映画「WAYA!〜宇宙一のおせっかい大作戦〜」にも旅芸人役で出演中だ。「演じることが好き」という気持ちは若い頃から一貫して変わらないが、「エンターテイナーとして自分が表現するものを楽しんでいただけるのなら、何でもやってみたい」と、幅広いジャンルで活動している。60歳を目前にする今、大切にしているのは「いくつになっても挑戦する気持ち」だと話す。
映画「WAYA!〜宇宙一のおせっかい大作戦〜」でルーさんが演じるのは、商店街の重鎮、シゲさんのかつての親友で現在は旅芸人の男だ。ルーさん自身も「幼稚園に通うころから演じることが好きだった」と話す。
「実家は印刷店をやっていてその後を継がなきゃと言われて育ったのですが、中学を卒業したら旅芸人になる、と宣言しまして。困った母がなんと映画評論家の淀川長治さんに相談の手紙を書いちゃったんです。まさか来ると思わなかった返事が来て、『これからの役者は学がないとだめだ、気持ちは分かるけれど高校に行きなさい』と書いてあった。それで高校に行って演劇部に入りました。今にしてみれば笑い話ですけれど、あれこそ『わや』。母のおせっかい以外の何物でもない」と苦笑する。
映画のタイトルにもなっている「わや」とは名古屋などの方言で物事を駄目にすること。作中では、昔ながらの商店街の中で「わや」から再生する人、応援する人のドラマが繰り広げられている。
1990年代に30代半ばでブレークし、40代では全テレビ局で番組を持っていたルーさんは、その後舞台に活動の場を移行。50代に入ってマネジャーが変わり、ひと回り年下の彼の勧めでブログ(インターネット上の公開日記)を始める。
最初は日本語だけで書いていたが、3カ月ぐらいするとだんだん自然にカタカナ英語がまじり始めて、“ルー語”の文体に。「トゥギャザーしようぜ!」「藪(やぶ)からスティック(棒)」などのルー語が若者に受け入れられ、再ブレークした。ルー語を多用したブログは見た目に反して落ち着いた内容。そのギャップもルーさんの魅力の一つだ。
50代に入り「エンターテイナーとして何でも挑戦したい」という心境に。数年前から茶道を始め、先日は茶人デビューも果たした。
「いくつになっても挑戦する気持ちを持たないといけないですね。まだ50代ですが、年を取るごとに新しいことを始めるのは面倒くさいなぁと躊躇(ちゅうちょ)します。でもやればできる。やって駄目だったら諦めがつく、そう言い聞かせて挑戦しています」 |
(C) WAYA! LLP |
WAYA!〜宇宙一のおせっかい大作戦〜
名古屋駅と名古屋城を結ぶ、円頓寺(えんどうじ)商店街を舞台にした心温まるコメディー。監督:古波津陽、出演:井戸田潤、矢崎滋、ルー大柴ほか。101分。シネマート新宿(TEL.03・5369・2831)で上映中。 |
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