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春らしいピンクのジャケットに着替えてくれた瀬川さん。「ファンのみなさまの前ではいつも輝いていたい」と話す |
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「いつも輝いていたいから」
ほわんとした語り口と、圧倒的な歌唱力で人気の演歌歌手・瀬川瑛子さん。「デビューから40年以上になりますが、ファンのみなさんの存在はわたしの元気の基。ですからみなさんの前ではいつも輝いていたい」と話す。50代半ばから体調が優れないことが多くなり、運動を始めた。時代劇専門チャンネルでは、“マツケンサンバ”でおなじみ、“マジー”こと真島茂樹氏による楽しい振り付けの「時代劇体操」を毎日放送している。4月には同体操のイメージソング「GO!GO!侍ニッポン~私も輝きます~」もリリース。「更年期でお悩みの方は、1人で抱えこまないで。上手に向き合っていきましょう」とメッセージを送る。
「ファンのみなさんの前ではいつも輝いていたいから」と、常にベストコンディションに努める瀬川さん。
長時間ステージの上に立ち続けるためには体力が必要だ。特に舞台の仕事では足腰の強さが問われる。50代半ばから、医師と相談してストレッチとウオーキングを取り入れ始めた。最近では簡単なストレッチ運動を取り入れた「時代劇体操」もテレビで披露。“マジー”による振り付けは、気軽にまねできて気持ちもいい。
「足腰が弱くなっていく方が多いと思いますが、わたしもご多分にもれずストッキングをはくときによろめいちゃう(笑)。やっぱり若い時と違って、自分で管理しないとね。いいと言われることの全部をやるのは無理ですが、自分に合ったものを取り入れて。以前の私はかなり冷え症でしたし夜中に一度起きると寝られなくなったりもしましたが、運動を始めてだいぶ改善されてきましたよ」
ファンに元気でいてほしい
50代半ばからは更年期障害が始まったという。華やかな仕事を生業としている瀬川さんが自らの病状を公表するのは、「1人でも多くの同年代のファンに元気でいてほしいから」と話す。
「更年期でお悩みの方がいらっしゃれば、1人で抱え込まないで下さいね。なんでも1人で抱え込むと得るものが少ないんです。『あなたもそうだったの、なんだ自分だけじゃなかったのね』、と分かるだけで気が楽になりますから」
心身ともに敏感になって時には落ち込むこともあるというが、「みんなに支えられているし、不思議とステージの上では平気なんです。上手に向き合って、早くここから抜け出せればいいですよね」と笑顔を見せる。
歌い続けるのは、両親への恩返し
体調を万全にし、いい歌を歌い続けることは6年前に亡くなった両親への孝行でもある。2人は瀬川さんの1カ月公演の最中に立て続けに亡くなった。「黙っていると歌えなくなってしまうぐらい落ち込みました」。今でもこの話をすると、目頭は自然と熱くなってしまう。
「『命くれない』もヒットさせることができたし、父(歌手の瀬川伸)が出た紅白歌合戦にも出させていただいて、父も母もとても喜んでくれました。2人は『それで十分だ』と言ってくれましたけれど、弱った父と母を見たくないばっかりに足が遠のいてしまったことの後悔が今でもあって…。でも頑張って歌うことが両親への恩返しになると思うから」と涙をふく。
現在の瀬川さんの家族は、夫と2匹の愛犬、ヒットとベスト。10年前に結婚したドラマーの夫との仲の良さは有名だ。
「夫は聞いてもいないのに、『今日もかわいいね』と言ってくれます」とのろける。ステージの上で両親のことを思い出してつい涙腺がゆるんだ時、夫が力をこめてたたくドラムの音にはっとして気持ちを立て直したこともある、と振り返る。
「夫は家事でも何でも一緒にやってくれます。一人じゃないんだな、と安心できますね。だから照れくさいけれど、『あなたがいるから私も元気なのよ』と、感謝の言葉は伝えるようにしています」
そして何よりの元気の基は、ファンの存在だと断言する。
「いつも計り知れないほどのエネルギーをいただいているんですよ。だから、みなさまにはいつまでも元気でいてほしいのです」
「時代劇体操」は時代劇専門チャンネルで毎日放送中。チャンネルの視聴はスカパーなどへの加入が必要。番組内容の問い合わせTEL03・5549・2214
時代劇体操のテーマ曲CD「GO!GO!侍ニッポン~私も輝きます~」=写真=(クラウン)は全国CDショップで発売中。定価1200円。
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