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  横浜・川崎版 平成21年3月号  
“老いの自立”を考える  元スクリプター/白鳥あかねさん

麻生区に住んで20年以上。芸術の街づくり推進委員会の会員でもある白鳥さん
 
日活の元スクリプター 未亡人役声優に初挑戦
 映画撮影現場で監督とスタッフ、役者をつなぎ、編集作業まで管理する記録係・スクリプターとして半世紀以上も現役で活躍している白鳥あかねさん(76)。白鳥さんはこのたび、7日(土)、8日(日)、10日(火)に川崎市アートセンター内アルテリオシネマで上映される映画「マルタのやさしい刺繍」の吹き替えに初挑戦した。

 バリアフリー上映のために行われたもので、NPO法人KAWASAKIアーツのバリアフリーシアターチームが制作を担当している。この映画は夫を亡くした80歳の主婦マルタが、若き日の夢を周囲の反対に合いながらも実現させるというストーリーで、自国スイスで大ヒットを記録した。白鳥さんもマルタと同じく未亡人。加えて独居の“おひとりさま”だ。「老いの自立には、夢を持ち続けることと、周囲から必要とされること、社会参加することが大事だと思う」と話す。

「必要とされること、社会参加が大切」
 日活(株)で斉藤武市監督や神代辰巳監督らのスクリプターとして、映画の盛衰を見届けた白鳥さん。

 「『ギターを持った渡り鳥』の撮影で日本中を一緒に回った(小林)旭はわたしの青春よ」。現在もフリーとして活躍している。

 今回声優を務めたのは、白鳥さんを慕うNPO法人KAWASAKIアーツから、「マルタ役はどうしても白鳥さんでなくては」とラブコールを受けたからだ。声を吹き込んだマルタは、スイスの小さな村に住む80歳の未亡人。夫を亡くして商売にも意欲がわかず落ち込んでいたマルタは、若き日の夢を思い出し、新しい生き方を模索していく。以前、「あさお福祉祭り」で「老いの自立を考える」をテーマに映画上映とパネルディスカッションを行っていた白鳥さんにぴったりの役柄だ。白鳥さん自身も、独居老人である。

 性別に関わらず、年を取っても自立して生きていけるかは「心の持ちようによる」、と白鳥さんは言う。

 「まだ結論は出ないけれど、『マルタのやさしい刺繍』を見ても思うことは、夢を持ち続けること、周囲から必要とされることの大切さね。どんな人にも、社会のどこかに自分を活かせる場所が絶対にあるの。それを早く見付けて、社会参加することが大事だと思う」

 言うまでもなく、白鳥さんにとって映画は社会参加のツールだ。しかし、過去の実績にはこだわっていない。「若い時は若い時よ。昨日があって、今日があって、明日があるの。頼まれたことをやっているだけ」

 自称、“頼まれると一生懸命やっちゃうめぐり合わせ”。

 「スクリプターになりたてのころ、師匠に言われたの。『頼られるスクリプターにならないとだめだよ』って。頼られるためには親切じゃないとだめだから、それはずっと心掛けているわね」

“強く思えば、道は開ける”
 師匠の言葉通り、映画の現場でも多くの女優、俳優に頼られるスクリプターとなった白鳥さん。身に染み付いた習性は今も顔をのぞかせる。

 知人が亡くなった時、夫人から亡夫の車いすの処分について相談された。そこで白鳥さんは区内の福祉事務所に寄付を申し出た。まだ車いすの数が少なかったころで大変喜ばれ、それが縁となって前述の「あさお福祉祭り」で映画上映会を開催することとなり、いつしか「しんゆり映画祭」へとつながっていった。長年、「芸術の街づくり推進委員会」のメンバーとして新百合ケ丘に芸術や文化的なうるおいをもたらしたい、と思っていた白鳥さんには、まさに幸運な運びだった。

 しんゆり映画祭の開催には困難も多々あったが、「強く思えば道は開ける」の心意気で切り抜けてきた。「とにかくわたしは映画が好きで、もっと地域の人に見てもらいたいの」

 昨年の冬にひざの手術を行い、1カ月入院した。「お医者さまには、やることがあった方が回復が早いと言われたわ」と笑うが、周囲を大切にし、それゆえに必要とされていることが、白鳥さんの良いエネルギーを生み出していると感じられた。

マルタのやさしい刺繍
3日(火)〜13日(金)アルテリオ映像館で上映。7(土)、8(日)、10(火)午後1時20分から副音声イヤホンで日本語吹き替えを上映。また、14日(土)午後零時半から、映画「しあわせのかおり」上映後、白鳥さんと俳優・藤竜也さんのトークを開催。
アクセス:小田急新百合ケ丘駅徒歩3分
イヤホン予約:TEL044-959-2255
問い合わせ:044-955-0107

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