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「琴の魅力は“和”の音色」 日立市の「箏・三絃 生田流」澤俊子さん |
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東日本大震災復興チャリティーコンサートの様子。中央手前が澤さん、左はプロのバイオリン奏者・堀米ゆず子さん |
日立市や水戸市などで指導
日立市生まれの澤さんは、小学校入学前から琴を習い始めた。「公立幼稚園の抽選がはずれ入園できなくなり、祖母から情操教育にと勧められ、お琴を習い始めました」
20代前半で結婚し、主婦として子育てなどに追われたが「20代で『師範』の免状を頂くなど、お琴は好きでずっと続けていました」と澤さん。40代で沢井筝曲院に入門し、「教授」の免状を取得するまで究めた。
グループレッスン演奏会の様子。手前が澤さん |
転機が訪れたのは、30年ほど前だ。日立市女性センターで行われていた男女共同参画のグループに参加していた澤さんは、同センターの企画で「(個人レッスンではなく)グループで琴を教えてみないか」と提案された。「それまでもグループレッスンをしたことがありましたので、やってみることにしました。ほとんどの生徒が基礎からのスタートでした」。当初3カ月の予定で始まった講座だったが、現在も続いているという。「講座ではコーヒーブレークの時間をつくるなど、お稽古だけではなく、社会問題、子育て、介護などのよもやま話をしています。ここに来ると心がなごむ、救われたという人もいます」とほほ笑む。15年ほど前からはNHK文化センター水戸教室といわき教室でも教え始めた。
その後も澤さんは精力的に活動する。2010年には弟子たちと「澤俊子合奏団」を結成。高齢者福祉施設を回りボランティアで演奏したほか、堀米ゆず子(バイオリン)らプロの演奏家を招き、水戸市などで「東日本大震災復興チャリティーコンサート」や「東洋と西洋のコラボレーションによる祭典」を開催した。「お琴の音色は独特でお琴だけの演奏も楽しめますが、バイオリン、フルートなどの洋楽器とコラボレーションすることで、お互いの音の良さが再発見できるんです」と澤さん。現在、澤俊子合奏団のメンバーは約40人。高校生から80代までの女性が中心だ。
澤 俊子さん |
澤さんは音楽活動以外にも、日立市観光物産協会理事や茨城県国際女性教育振興会幹事など多彩な顔を持つ。「お琴の世界からさらに視野を広げて、いろんな人と出会い、発想を豊かにしたいんです」と、澤さんは話す。
「ご自分で好きなものを見つけて仲間と一緒に過ごす人生は豊かだと思います。お琴に興味がありましたら、私たちの仲間になってみませんか。グループレッスンも行っていますので、初心者も歓迎です」
グループレッスンや合奏団などの問い合わせは澤 Tel.0294・53・7040 |
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