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昭和のムード歌謡を演奏、「第二の青春」謳歌 平均年齢77歳のバンド「ヒマナスターズ」 |
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「結成10周年感謝演奏会」を控え、張り切る「ヒマナスターズ」のメンバー達
=日立市の𠮷田正音楽記念館で |
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懐かしの“吉田メロディー”楽しむ
茨城県を中心に音楽活動を繰り広げるバンド「ヒマナスターズ」。ボーカルやギターなど、7人のメンバーの平均年齢は77歳で、日立出身の作曲家・吉田正の“吉田メロディー”を中心に、昭和のムード歌謡を演奏する。ホッとするような懐かしいメロディーを聴衆と一緒に楽しむスタイルがシニア層に大好評。14日には日立市内で、「ヒマナスターズ結成10周年感謝演奏会」を開催する。「10年間、続けさせていただいた感謝の気持ちを演奏に込めます。ぜひ、聞きに来てください」とメンバーたちは呼び掛けている。
「ヒマナスターズ」の誕生は55年ほど前。日立製作所同期入社の音楽仲間がメンバーだった。その一人で現在、ボーカルに加え司会も担当する嶋原奉文さん(77)=日立市=は振り返る。「会社の寮対抗の演芸会などで歌っていました」。「ヒマナスターズ」というバンド名は、青春時代に憧れたバンド「和田弘とマヒナスターズ」をもじっている。しかし、バンド名のイメージとは裏腹に、メンバーの仕事が多忙になったことや転勤などのため、結成後3年ほどで、バンド活動は〝自然消滅〟した。再結成は10年ほど前。メンバー全員が「定年後」となり、アメリカに23年間駐在していた、フルートの井出英雄さん(77)=ひたちなか市=が帰国したのを機に、活動再開を決めたという。
新メンバーも加入
“復活”を遂げたメンバーは、嶋原さん、井出さんのほか、ベース・ギターの大澤正幸さん(77)=筑西市、ボーカルの長谷部州彦さん(77)=神奈川県小田原市、ギターとボーカルの本島輝久さん(77)=那珂市、ウクレレの代永英雄さん(76)=日立市。さらに、トランペットの田原和雄さん(77)=同=が再結成後に加入した。田原さんは、「昔使われていたスチール・ギターに替えて、トランペットの響きを加えようという話になりました」と笑みを見せる。
「100曲以上」
メンバーの青春時代と吉田正の活動時期が重なることもあり、“吉田メロディー”を演奏の軸に据えている。レパートリーは100曲以上を数える。日立市をはじめ、ひたちなか市、筑西市など県内各地、さらには福島県で毎年10回以上、演奏会を開催している。井出さんは、「音符を正しく読むのはもちろんのこと、『ここは強く、ここは弱く』など、自在にメリハリを付けられるようになりました」と話す。「『どの楽器を中心にするか? サビはどこか?』といったところにも気を付けています」
聴衆に合わせ選曲
9月には、日立市の𠮷田正音楽記念館で開かれた「展望カフェコンサート」に出演し、約80人の来場者を楽しませた。「毎回、たくさんのファンが演奏会に来てくださいます」と嶋原さん。聴衆の年齢層や地域に合わせて演奏曲を選び、聴衆と一緒に歌うなど工夫している。
「私たちも楽しみながら演奏しています。日々の健康にも気を使うようになりました」と本島さん。「目標を持って人の前に立ち、感謝される。張り合いがあります」と井出さんも声を弾ませる。田原さんは、「仲間と楽しく演奏活動ができていることに感謝しています」とほほ笑む。メンバーたちは、はつらつと「第二の青春」を謳歌(おうか)している。 |
14日に10周年感謝演奏会
♪ヒマナスターズ結成10周年感謝演奏会とはせべくにひこ漫画展♪
14日(木)午後2時、久慈川日立南交流センター(JR大甕駅から車)で。
再結成から122回目の演奏会。「有楽町で逢いましょう」などの“吉田メロディー”を演奏する。「青い山脈」などを“昭和の愛唱歌青春歌”として、来場者とともに歌う時間も。メンバーの1人・長谷部州彦さんの漫画展も同時開催。
入場無料。問い合わせは田原 Tel.0294・35・6644 |
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