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ブルーグラスの楽しさ伝えたい 平均年齢73歳のシニアバンド「万丈童子」 |
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「万丈童子」のメンバー。右から3人目が斉藤さん(那珂市の練習場で) |
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24日「サウンドシップコンサート」に出演
「平均年齢73歳のバンドが楽しく元気に演奏しています」と話すのはブルーグラスを中心に演奏活動をしているシニアバンド「万丈童子」のリーダー、斉藤秀夫さん(73)。ブルーグラスとは、“ブルーグラスステート”とも呼ばれているアメリカ・ケンタッキー州などで発展した音楽で、明るくリズミカルにバンジョーやギター、マンドリンなどを奏でる。そんな「万丈童子」が24日開催の「サウンドシップコンサート〜しおかぜのハーモニー」(国営ひたち海浜公園)に出演する。斉藤さんは「より多くの人たちにブルーグラスの楽しさをお伝えしたいです。ぜひ聞きに来て」と呼び掛けている。
大学時代から趣味でバンジョーを弾き、ブルーグラスを演奏し続けてきた斉藤さん。2005年、61歳のときに「ブルーグラスの楽しさを知らしめたい」とバンドを結成。「何歳になっても童子のように無心にバンジョーを弾き楽しむ」という思いを込めて「万丈童子」と命名した。
メンバーは7人。ひたちなか市に住む斉藤さん(バンジョー担当)をはじめ、同市の大平剛さん(76、ドブロ・ギター)、水戸市の中山邦夫さん(81、エレキベース)、那珂市に住む3人、小森忠夫さん(73、フォークギター、バンジョー)と外山剛さん(72、バンジョー)、鈴木勝利さん(71、バンジョー、オートハープ)、それに東海村の宮部賢次郎さん(65、フラットマンドリン)という顔ぶれ。全員がバンドを結成した13年前からの不動のメンバーだ。
「音楽は好きですが現役のときは仕事が忙しく無縁でした。60歳を過ぎて何か趣味を持とうと入会しました」と話す大平さんは、学生時代にスクエアダンスのバンドでスチールギターを弾いていた。また、中山さんは「観客の皆さんに楽しんでもらえたときに喜びと生きがいを感じる」と話す。同時に、「仲間とともに趣味を楽しめることがボケ防止になります」と言い、宮部さんも「共通の趣味が楽しいです」と賛同する。
「万丈童子」のレパートリーは「おじいさんの古時計」「テネシーワルツ」「埴生の宿」「おたまじゃくしはカエルの子」など約30曲を数える。演奏場所は県内を中心に仙台、千葉、横浜などで開かれるイベントに年間40回程度出演。このうち「万丈童子」が毎年、主催している音楽フェスティバルも「里美カントリーミュージックフェスティバル」(常陸太田市)など三つあり、高齢者施設などでも演奏している。
即興性の強い音楽、ブルーグラスには基本的に楽譜がない。演奏したい曲はブルーグラス用に譜面を作る。「万丈童子」もメンバーがその楽譜作りを行っているが、その際「メロディーラインを後ろで支える音のアレンジが難しい」と大平さん。ブルーグラスを演奏するには「ある程度の音楽センスが必要」(中山さん)になるようだ。
「万丈童子」のメンバーが感じているブルーグラスの魅力はリズムが軽快で楽しいこと。加えて観客に親しんでもらおうと歌詞を日本語で歌っている。そんな活動が評価されて約20年前にブルーグラスの本場、ケンタッキー州ロジンから名誉市民の称号が贈られた斉藤さん。「『万丈童子』を100歳まで元気に継続したいですね」と目を輝かす。 |
♪サウンドシップコンサート 〜 しおかぜのハーモニー 〜
24日(月・振休)午前11時〜午後2時50分、国営ひたち海浜公園(JR勝田駅からバス)水のステージで。
ブルーグラス・バンドの「万丈童子」ほか、県内で活躍する3つのアマチュア音楽グループが出演するステージ。観覧無料(入園料・駐車料金は別途必要)。
問い合わせは国営ひたち海浜公園 Tel.029・265・9001
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