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  茨城版 平成29年2月号  
“日立市の共楽館”を町づくりに  認定NPO法人共楽館を考える集い

認定NPO法人共楽館を考える集い事務所前で。左から中村さん、鈴木さん、佐藤さん
 1917(大正6)年、日立鉱山の福利厚生施設として建てられた日立市の「共楽館」。50年前、日立市に寄贈され今は「日立武道館」として使用されている。その“共楽館”が2月で創建100周年を迎えたのを記念して、4月16日(日)、同館で「常陸大宮市西塩子の子ども歌舞伎」などが開催される。「将来を担う子どもたちが主役の芸能です。ぜひ、見に来てください」と「共楽館創建100周年を祝う会(記念事業実行委員会)」のメンバー、「認定NPO法人共楽館を考える集い」副代表理事の佐藤裕子さん(64)らは呼びかける。

 共楽館は、東京・銀座の歌舞伎座を模して建てられた。唐破風(からはふ)屋根に格(ごう)天井の堂々たる建物で、観客席は当時でも珍しい平土間。本格的な歌舞伎公演が可能な回り舞台や花道も備えられた。建設後の共楽館では歌舞伎や映画、音楽会、相撲など多彩な行事が催されたが、日立鉱山従業員とその家族だけではなく、「共に楽しむ」との理念の下、一般市民にも開放され、日立市の文化発信基地としての役割を担っていた。


創建100周年を迎えた共楽館。鉱山の劇場で現存しているのは秋田県小坂町の康楽館と同館だけ
 そんな歴史を持つ共楽館は67年に日立市に移管され、翌年から武道館として使用されるようになった。95年〜96年には老朽化に伴う屋根雨漏り工事が、2011年には耐震などに備えた改修工事が完成。99年に国登録有形文化財、09年には日立市指定文化財にそれぞれ指定されている。

 そんな共楽館の復元と保存・活用を目指して、日立市の市民らが24年前に立ち上げたのが「共楽館を考える集い」だ。現在でも会員は約240人を数え、その多くは60歳以上とシニアが中心となっている。昨年、認定NPO法人に認められた。

 「考える集い」は、これまで「巡回パネル展」(イトーヨーカドー)や「東日本大震災チャリティー公演」、「共楽館ふれあい祭り」(日立武道館)を開催したほか、「アンテナショップ」、「平成の会計市」などを行い共楽館の活用に努めてきた。そんな活動ぶりが広く伝わったせいか、観客席の座布団を新しいものにするため「座布団1枚運動」を11年に行った時には地元だけではなく、北海道や四国からも協賛金が送られてきたという。

 現在は武道館として使用されているため、かつての回り舞台や花道は取り払われたまま。イベントなどを開催するたびに舞台造りが必要になる。考える集い事務局長の中村彌久晴さん(78)は「その時は畳を4枚重ねて舞台を造ります。畳を置いてある部屋から持ってきて重ねる労力が大変なんですよ」と話す。4月に開催する「西塩子の子ども歌舞伎」では畳の舞台ではなく、仮設の舞台を造るという。

 「共楽館は運が強いです。大正、昭和、平成を見つめてきました」と話すのは佐藤さん。第2次世界大戦時、同館に落ちた焼夷(しょうい)弾は不発。また、火事の時は楽屋付近の被害だけですんだ。東日本大震災時は耐震補強工事が終了した直後だった。

 佐藤さんら考える集いの会員が願っているのは、歌舞伎などの演劇や演奏会が盛んに行われていたころの“共楽館”の復元だ。回り舞台や花道の基礎は残っているのでそれは可能だという。「この歴史的建築物が日立市の文化資産として未来へ引き継がれ、その遺産を生かした町づくりに貢献できるように努力したいです」と考える集い常務理事の鈴木征士さん(73)。

 佐藤さんも「日立鉱山創業者の久原房之助さんは“一山一家”という考えから、みんなが楽しめる福利厚生施設、共楽館を造りました。そんな久原さんの思いを伝えたい」と話す。

 そのために必要なのは“共楽館”の歴史を知ってもらうこと。中村さんは「1階入り口付近に案内板を立てて、2階を補修し展示場にしたいですね」と願っている。

 同会は「共楽館創建100周年を祝う」記念事業に、1口1000円以上の寄付を集めている。また、見学希望者は、事務局に連絡すれば対応してくれる。

 問い合わせは、認定NPO法人共楽館を考える集い事務局 Tel.0294・21・4884かファクス(0294・21・4883)、またはメール(kyorakukan@net1.jway.ne.jp)で。

ふるさと芸能を楽しむ集い「未来へつなぐ郷土の芸能in共楽館」
 4月16日(日)午前11時〜午後3時。日立武道館(旧共楽館、常磐自動車道日立中央インターチェンジから車で5分)で。「常陸大宮市西塩子の子ども歌舞伎」「津軽三味線」「日立風流物西町支部子ども鳴り物」。入場無料。

 観劇希望者は往復はがきに〒住所、氏名、電話、入場券希望者数(最大2枚まで)を記入し、共楽館創建100周年を祝う会事務局(〒317-0056 日立市白銀町2の22の28)へ。締め切りは2月28日(火)消印有効。応募多数の場合は抽選。

 問い合わせは Tel.0294・21・4884かファクス(0294・21・4883)

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