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茨城の魅力、外国人観光客に発信 いばらき県通訳案内士会 |
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後列左から大塚雅夫さん、村上敏夫さん、柴原好夫さん、藤本信義さん、
前列左から渡部真紀子さん、西恵理子さん、菊池絹枝さん |
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自らツアープランも作成
イチョウの木々が黄色く色付き始め、観光に絶好の季節がやって来た。県観光物産課の調査によれば、茨城県を訪れる観光客は8月に次いで11月に多くなるという。最近では中国や台湾からの外国人観光客も増えつつある。そこで県内唯一のプロの通訳ガイドが集う「いばらき県通訳案内士会」では、観光通訳ガイドのほかツアープランの作成なども行い、茨城の魅力を海外にも広めるべく、精力的に活動している。「海外のお客さまに喜んでくださることが嬉しくて、一度案内をしたらやめられません」と同会代表の村上敏夫さん(67)は目を輝かす。
2009年に設立された、いばらき県通訳案内士会。国家資格を取得した通訳案内士が集う同会の会員数は現在26人で、英語会員19人、中国語会員5人、ドイツ語会員と韓国語会員がそれぞれ1人だ。経歴はさまざま。村上さんは「現役時代に英語を使う職場にいたので、定年退職後、通訳案内士の試験を受け合格しました」という。
同会はこれまでに、県が運営するインターネットテレビ「いばキラTV」で、茨城の観光地を紹介した番組を英語と中国語で8本制作しPRパンフレットも作成。また、県内の次世代エネルギー開発の施設紹介のパンフレットの翻訳なども手掛けている。「翻訳で難しいのは、固有名詞です。国営ひたち海浜公園のガイドマップを英訳していますが、遊具『ぴょんぴょんたまご』の英訳には悩みました」。結局訳さず、そのまま表記することに落ち着くという。「英訳しない方が想像力をかき立てられます」と副代表の渡部真紀子さん(46)。
ガイドとして会員が日々心掛けていることは、「私たち自身が県内の魅力を自覚すること」(村上さん)だという。また、「常に歴史をひも解き、本で分からないところは年配の方に尋ねてお話を聞き、街を実際に歩いてみます。茨城に来たいと思っていただけるターゲットを掘り起こし、ホームページなどで発信していくことも大事です」と村上さんは話す。
渡部さんは、「通訳案内士の資格を取るだけでは終わりではありません。合格は勉強の始まりです。時間内で要領よく話せるように、プレゼンの練習をしている会員もいます」と努力の積み重ねを語る。
京都や奈良の観光地では通訳案内士の登録証を見せると無料で入場できる場所が多いが、茨城県では少ない。
「弘道館や好文亭では、登録証を見せれば無料で入れるようになりました。フリーパスの施設を増やせるよう、通訳案内士の認知度を上げていきたいですね」と村上さん。
今後は、つくば市のサイエンスツアー、筑波山の門前町として栄えたつくば市北条や筑波山、満蒙開拓青少年義勇軍の訓練所があった水戸市の内原郷土史義勇軍資料館などのツアーも検討中だ。「暗い過去の遺産も観光地として見直していきたい」と村上さん。
5年後には東京でオリンピックが開催される。「茨城県国際交流協会などと協力し、茨城に外国人を呼べるように街歩きガイドを作成し県内各地に普及させたいです」と、会員一同、意欲を燃やしている。
通訳ガイド、翻訳、ツアープランの作成(英語、中国語、韓国語、ドイツ語)の問い合わせは村上 Tel.029・259・6253
http://igia.web.fc2.com/ |
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