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アンデスの調べに魅せられて 坂東市の中南米民族音楽楽団「コンドル・セブン」 |
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左から高橋さん、羽鳥さん、飯田威生さん(着席)、岡田さん、飯田進さん、恩田さん。全員坂東市在住で、毎週1回練習に集まる。飯田進さんは入団してまだ2カ月だが演奏の息はぴったり。「楽団名は結成年の07年と集まった初期メンバー7人をかけて名づけられた」と恩田さん |
なぜか物悲しく、そして郷愁をそそられるアンデスのフォルクローレ(民族音楽)。その代表的楽曲「コンドルは飛んでいく」に魅せられたシニアが集結、2007年に坂東市で結成されたのが中南米民族音楽楽団「コンドル・セブン」だ。「メンバーの大半が演奏経験のないまったくの素人でしたが、ケーナ(縦笛)などアンデス独特の楽器も皆自己流で習得しました。演奏は決してうまくはないかもしれませんが、皆で音を合わせるのはとても楽しいですよ」とうれしそうに話すのは代表の羽鳥稔さん(67)。現在メンバー募集中で楽器(手作りもあり!)も貸与可能とのこと。19日(日)には市民音楽祭にも参加、アンデスのエキゾチックな音色を披露する。
楽器は全員自己流で習得
現在の団員は羽鳥さんのほか、高橋輝夫さん(71)、岡田満さん(77)、恩田恵一さん(76)、飯田威生さん(78)、飯田進さん(61)の6人。楽団結成は、「コンドルは飛んでいく」を聴いてはまった羽鳥さんと、通信教育により独学でケーナを学んでいた高橋さんの出会いがきっかけ。「娘の結婚式でケーナを演奏したら、人づてに『教えてほしい』と会いに来たのが羽鳥さん。すぐに気が合いました」と懐かしむ高橋さんは、今や幾つもの楽器を手作りするなど楽団一の達人だ。
アンデスの調べを奏でる物珍しい楽器たち。左からサンポーニャ(幾つもの管を束ねた管楽器)、ボンボ(太鼓)、ケーナ、チャフチャス(リャマのひづめを束ねた打楽器)、チャランゴ(2弦1組10弦の小型ギター)、ギター。メンバー手作りの品も。都内の専門店で買い求めることも可能。「Cochabamba(コチャバンバ)」 Tel.03・6206・9714(月曜休) |
これが縁で羽鳥さんと高橋さんの2人で演奏活動を始めたが、「2人だとやっぱり物足りない」と公民館の掲示板でメンバーを募集。岡田さん、恩田さんら5人が応募し、晴れて「コンドル・セブン」結成に至った。
ただし問題は山積だった。集まったメンバーは全員見事に素人。楽器はケーナとギターだけ。さらに「講師不在が一番の悩みの種です」と現在も続く問題に頭を抱えた。
この状況を打開すべく羽鳥さんは土浦でフォルクローレ教室の門をたたいた。「当初教室に通えたのは私だけ。ただ講師が都内の専門店店主で、これまで入手できなかったアンデスの楽器を多数購入できました」とにっこり。
メンバーは購入した楽器を手に練習を始めたが、講師不在は相変わらず。それでも手探りで練習を続け1年が経過。メンバーの顔触れはいくらか変わったものの、「何とか目標の『コンドルは飛んで行く』を公民館のお祭りで披露することができました」と岡田さん。
それからは独特の音色が受け、地元のお祭りや老人介護施設から演奏依頼が舞い込み、結成以来7年間、ボランティアでの演奏活動を続けている。
代表の羽鳥稔さん |
今後アンデス音楽を始めたいという人に対して羽鳥さんは、「ケーナは尺八と同じで最初は簡単に音が出ません。ほかの楽器の習熟にも相応の我慢が必要です。ただ何事も始めるには勇気が必要であり、我慢と勇気の果てには楽しい時間が待っています」とアドバイス。
市民音楽祭では「コンドルは飛んでいく」と新曲の合わせて2曲を演奏予定、今はその練習中であるという。「新曲も日本人好みの曲です。ぜひ聴きに来てください」
楽団への問い合わせは羽鳥 Tel.0297・34・2645 |
♪坂東市市民音楽祭 2014
19日(日)午後1時から坂東市民音楽ホール(つくばエクスプレス守谷駅からバス)で。
コンドル・セブンなど同市を拠点に活動する16の音楽団体が市民の前で腕前を披露。
入場無料、全席自由。問い合わせは Tel.0297・36・1100 |
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