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休日を利用して農業体験ができる |
1週間、1カ月、3カ月の短期研修も
農業人口の減少が問題となっている。そんな中、水戸市内原町の日本農業実践学園は、専修科、本科、高等科のほかに、社会人が休日を利用して農業を学ぶ「就農準備校」、1週間、1カ月、3カ月の短期農業を体験する「チャレン・ザ 農業体験・研修」を用意している。両コースとも、すぐに申し込みが可能だ。「農業は命の源です。農業に興味があるなら、定年前に受講してみませんか」と学園長の加藤達人さん(62)は話す。
日本農業実践学園は、1927(昭和2)年創立。50ヘクタールの敷地のほとんどは農場で、水稲、野菜、水耕栽培、畜産、果樹などがある。生産から加工・販売まで一貫して学ぶことができ、全国に約8000人の卒業者がいる。
加藤達人さん |
専修科、本科、高等科のほかに、96年から農林水産省の支援で行われることになった「就農準備校」は、まったくの農業未経験者でも参加できる。将来農業をしてみたい人や、田舎暮らしをしたい人などが通う。土日に農業研修を行うため、現役で仕事をしている人でも学ぶことができ、人気が高い。授業料は有機野菜コースが3カ月2万5000円、有機農業コースは、6カ月5万円だ。
「説明会は会場に入れないくらいの人であふれました。都会の人で農業をやりたい人がこんなにもたくさんいるのだなと驚きました」と加藤さん。
現在「就農準備校」では生徒を募集している。7月から9月の「有機野菜Ⅱ」はキュウリ、ナスなど夏野菜の管理と収穫、白菜やキャベツなどの育て方を、10月から3月までの「有機農業Ⅱ」は稲刈り、育稲や夏野菜、集めた落ち葉で土作りなどを学ぶ(こちらの実施場所は埼玉県比企郡小川町)。
一方、「チャレン・ザ 農業体験・研修」は、少し長期に農業を体験してみたい人のためのもの。全国新規就農相談センター主催による体験研修だ。泊まり込みで、1週間、1カ月、3カ月のコースがあり、宿泊することで農業の生活のサイクルを学ぶ。
研修内容は、(1)稲作(2)野菜(3)有機野菜(4)水耕栽培(5)畜産(6)農産加工で、日本農業実践学園の学生と同じ内容で行う。ただし研修内容は時期により異なり、1月〜3月は稲作と有機野菜コースは休講。1週間コースは2万5000円〜。
「定年になってから農業をやることは健康に良いし、経済的に心配は少ないので楽しいですよ。そのために定年前から計画を練って、勉強されると良いと思います」と加藤さんは勧める。
直売所では学園で育てた新鮮野菜などを販売 |
「農業は命の源です。自分で作ったものは安心して食べられますよね。農業の活性化なくして日本の活性化はありません。農業人口が少しでも増えることを期待しています」
同園の直売所では、学園で育てた米、野菜や茶、パン、味噌などの加工品、豚肉など販売している。また今の時期、学園産の牛乳のみを使用したジェラートがおいしいと好評だ。
「就農準備校」の問い合わせは日本農業実践学園 TEL.029・259・2002 |
「チャレン・ザ 農業体験・研修」の問い合わせは全国新規就農相談センター TEL.03・6910・1126 |
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