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トランペットでボランティア ひたちなか市の石井幸次郎さん |
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「地域のお祭りのアトラクションなど依頼があればどこにでも出掛けて行きます」と石井さん |
商店街の催事などで演奏
いよいよ秋も本番。行楽にスポーツに食欲にと人それぞれに楽しみ方があるが、音楽、それもジャズをトランペットで聴くと言うのも良いものだ。ひたちなか市柳が丘の石井幸次郎さん(62)は中学生の吹奏楽部から47年間ずっとトランペットを吹き続けてきた大ベテラン。昨年の3月に務めていたひたちなか市役所を定年退職した後、ボランティアで演奏活動をして地域に貢献したいと、県内を飛び回っている。毎月、ひたちなか市明神町商店街で開催されるイベントにも出演している。
在職中から、ひたちなか市を拠点に20年活動する社会人ビッグバンド「Bトレイン・ジャズ・オーケストラ」にトランペット奏者として「ココナッツ石井」の名前で参加している石井さん。退職後、バンド活動の傍ら念願だったソロ活動を始めた。
その活動のひとつが、ひたちなか市明神町商店街で毎月第3土曜の夜に行われているイベント「ドゥナイト」での演奏だ。町興しを目的に15年前から開催されているこのイベントは、子どもから大人まで3世代が交流できる企画が盛りだくさん。約200メートルの商店街を歩行者天国とし、屋台のミニマーケットやゲームなどでにぎわう。その一角に石井さんのトランペットが響きわたる。10月は20日に、11月は17日に開催される(石井さんは10月は欠席)。
現在は市の社会福祉協議会の嘱託職員として週の半分は勤務がある石井さんだが、月に4回程のペースで演奏活動を行っている。
「敬老会や施設でのデイサービスの慰問、地域のお祭りのアトラクションなど依頼があればどこにでも出掛けます」と言う。
石井さんの持ち味は、レパートリーの多さ。
「幅広い年代の希望に応えたいので、歌謡曲からポップス、またわたしが大好きなジャズや子ども向けのアニメソングまで500曲ものレパートリーを常に準備しています」。会場の雰囲気に合わせ、持ち時間が30分なら7〜8曲、1時間だと15〜6曲程を、間におしゃべりを交えながら演奏する。
「トランペットは音色が魅力的です。でも人前で聴かせられるようになるまでには最低でも10年かかります。それもただ吹いているだけでは心がなく、音に感情が入らなければ感動させることはできません」
実は石井さんはこれまで本格的に先生に師事した事はなく独学で学んできた。「だからこそ演奏の後、喜んでもらえたと思えるような笑顔が見られるのが、やはり一番うれしいです」と、現在でも、時間を見つけては自宅で練習し腕を磨いている。
トランペットはソロでもフルバンドでも花形楽器だ。「この楽器をずっと吹いて来た自分は、以前から少し目立ちたがり屋だったのかも」と正直な一面を見せる石井さん。
役所勤めの関係で以前は控えめだったという服装も、今はステージに合わせていろいろな衣装をそろえる楽しみができた。アロハシャツにおしゃれな帽子をかぶりトランペットを思いっきり吹く姿に、「現役の時より若々しくなったとみんなに言われるようになりました」と照れる石井さん。妻の愛子さん(58)は勤めを持ちながらも、石井さんの衣装選びや、週末のイベントの準備の手伝いなど、石井さんの活動を積極的に応援してくれている。
問い合わせは TEL.090・4950・0478 |
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