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豊かで美しい町づくり目指す つくば市/NPOつくばアーバンガーデニング |
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美しい花に囲まれて思い思いにくつろぐ(歩みの小径で) |
NPOつくばアーバンガーデニングは、市民参加で公園などの花の世話を行い、豊かで美しい町作りを目指している。現在は、つくば市松見公園の「いやしの庭」「歩みの小径(こみち)」、筑波メディカルセンター「紡ぎの庭」などの世話を受け持っている。
市内の公園を手入れ
1998年に設立したNPOつくばアーバンガーデニング。現在、会員は約120人。事務局は、91年に女性の新しい働き方を提案した、つくば市の「暮しの企画舎」(井口百合香代表)だ。
「趣味で花を扱ってきた主婦の感性で庭師を目指す『女性庭師講座』を開催したことなどの実績を買われたようです。アーバンガーデニング事業はつくば市の補助事業でスタートし、5年間の活動を経て、2003年にNPOつくばアーバンガーデニングになりました」と話すのは、同NPO理事の落合由美子さん(61)。
01年にオープンした松見公園「いやしの庭」は、高齢者や障害者など、誰もが花を楽しめる庭だ。専門家を招いて、市民参加のワークショップでアイデアを出し合い造った。庭のデザインは、「公園ガーデナー講座」で培ったノウハウを生かせるよう、今年初めてボランティアに全て任された。
ゆるやかなカーブを描く花壇は手すりがあり、車いすの人も花植え、手入れや散策がしやすい。管理は専門家とボランティアに任せ、それぞれが力を出しやすいように、事務局は花苗の発注、ボランティアに花植えの案内など、役割りをコーディネートする。
また、筑波メディカルセンター「紡ぎの庭」は、病院の前という立地を考慮し、なるべく農薬を使わず有機肥料を使用している。デコレーションケーキのような花壇やパーゴラなどが40基、アジサイ、クリスマスローズ、ラベンダーなどの宿根草、パンジーなどの1年草が季節ごとに変化する。テイカカズラのパーゴラに入ると芳しい香りに包まれる。花苗の選び方、花壇のデザインがとても洗練されている。
落合由美子さん |
「13種類のパンジーに合わせた13色のチューリップの組み合わせなど、広い面積が必要です。このように、個人のお宅ではできない景観を専門家のガーデナーが造りました。以前は雑草の茂る通りでしたが、美しい景観を造ることができました」と振り返る落合さん。ほかにもつくば駅前キュート側出入り口も同NPOが手入れを行っている。
ことし5月、同NPOは、日本花の会の「桜と花のまちづくり賞」を受賞した。日本花の会は、学校や公共の庭作りに貢献している団体を表彰し、花による町作りを日本全国に広めようとしている団体だ。同会の50周年の記念式典で同NPOは、これまで受賞した中で優秀な10団体の1つにも選ばれている。「継続しているということを評価されました」と落合さんは笑顔を見せる。
「東日本大震災後、自分たちの町を知ろうという意気込みがあがってきています。花壇作業をする井戸端会議が功を奏し、防災マップ作りなど、いろんな形で利用が始まっているように思います。これからは女性の元気パワーだけではなく、定年を迎えた人たちのパワーも取り入れたいですね」
現在、一緒に活動するボランティアも募集中だ。
「最初はアドバイスを受けるために来た人が、子育てがひと段落したので花の手入れに来るようになったことも。水やりをしてくれる、障害者の居場所支援グループ『来夢ハウス』の青年を応援するために参加してくださっている人もいます。毎週火曜日の午前中に、松見公園『いやしの庭』で、お天気なら手入れをしているので、よかったら見にきにきてくださいね。手入れしている時に『きれいですね』と言われるとうれしいですよ」と落合さん。
100本のXマスツリー 応募受け付け
7月末からは、毎年恒例の「100本のクリスマスツリー」の応募を受け付ける。今年のテーマは「○○のためのクリスマスツリー(○○には、あなたがツリーを作りたいと思う大切な誰かを入れてください)」。ツリーの展示は12月8日(土)〜25日(火)。詳細はHPを。
正会員5000円、活動会員1000円。問い合わせは TEL・ファクス029・858・0874
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tug/ |
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