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茨城を盛り上げよう! 異業種の集まり「アルベトレッペ」 |
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昨年11月には、水戸市で「アルベトレッペ食堂」を開催 |
「茨城にはいいモノあるべ、いいモノとれっぺ」。そんな意味の「アルベトレッペ」は、水戸市を中心に活動する多彩なメンバーによる異業種の地域活性化運動だ。2010年1月の発足以来、食のイベントや風呂敷などの製品開発などを行ってきた。代表の山本恵さん(51)は「茨城を愛している人たちが、茨城のいいもの、いい場所を発信し、その思いを伝えていく運動です」と話す。
食イベントや商品開発などで地域活性化
山本さんは、大阪生まれの大阪育ち。家族とともに水戸に移り住み、20年以上になる。現在は、ウエディングプロデュースショップ「エクラ」を手掛けつつ、2年前に「アルベトレッペ」を発足した。アルベトレッペは、茨城弁の「ぺ」という言葉をもじってイタリア語の響きを持たせた造語である。
アルベトレッペのメンバーは、会社経営者、会社員、公務員、農業者、漁業者、デザイナー、主婦などさまざま。茨城には農産物を始め良いものがたくさんあるが、ブランド化しておらず、購買力につながっていない。アルベトレッペでは、茨城の良いものの情報を外に発信しながら、同時に茨城県内を盛り上げていこうというのが狙いだ。
山本恵さん |
「茨城が楽しい、活気のある町であってほしい。茨城にもっと若い人たちが住んでほしいと思ったのが『アルベトレッペ』設立のきっかけです」と山本さん。
毎月、水戸市で開かれる「サロン」の参加を、ホームページやフェイスブックで呼びかけている。
「震災後、賛同者が増えました。このままではいけない、地域を何とかしようという思いがあるのでしょう」
現在、運動の賛同者は約130人。サロンには常時30〜40人が集い、毎回、ゲストスピーカーを囲み地域活性化を話し合い、イベントの企画や商品を開発している。
県内の各地域に地域活性化の団体はあるが、残念なことに予算の関係で、地域に限定された活動となっているところも多い。その点、アルベトレッペでは茨城全体からメンバーを集い、茨城全体の活性化を目的としているため、貴重な存在といえる。
「茨城をどうにかしたいと思う人が集まっていますので、常陸大宮の人も石岡の人もつくばの人もいます。水戸だからつくばだからというのではなく、いろいろ広げて縛りがなく、ゆっくりと関われる人を増やしたいです」と山本さんは抱負を語る。
商品開発プロジェクトが第1号として「ALBETREPPE」のロゴが施された風呂敷を製作 |
昨年の秋に、商品開発プロジェクトの第1号として「ALBETREPPE」のロゴが施されたおしゃれな風呂敷を作製し、楽天で販売を始めた。これは常陸大宮市の老舗呉服店と作り上げたもの。売上ランキング3位に入るなど、好調なスタートを切った。老舗呉服店は、アルベトレッペのメンバーだ。こういうことをやっていることを分かっていただくために、ビジネスモデルとして風呂敷を開発しました」と山本さん。売り上げの3パーセントがアルベトレッペに支払われ、2パーセントがCSR料(社会貢献費用)として茨城県内の環境保護団体に寄付される。
昨年11月には、水戸市で「アルベトレッペ食堂」を開催。農家、飲食店、デザイナーが組んでチームを作り、彼らが考案した新しいメニューを来場者の投票と客数で優勝チームを決定するイベントに、雨にも関わらず約3000人が集った。「予算や補助金がありイベントをやったわけではなく、手弁当で何も無いところから作ったので手作り感がありました」と山本さんは振り返る。
次回「サロン」は13日(火)午後6時半〜9時、茨城県信用組合農林水産部ビル3階で開催する。また、春には「茨城のあまり知られていない名所巡りツアー」も行う予定だ。
「同じ人生だから、どうせ私なんかとか、どうせ何もできないよと言う前にまずは一歩踏み出してほしい。やってみて大変なことはいっぱいありますが、良い人に出会ったり、お客さんにありがとうと言ってもらったり、良いこともいっぱいあります。やらずに後悔するなら、やってみましょう。失敗しても、自分がやったことなのであきらめがつくはず。人生1回きりだから、やりたいことはやって楽しんでほしいです」と山本さんは目を輝かせてモットーを話す。
サロンの会費は1000円。アルベトレッペ風呂敷は「楽天」で販売中。1枚1785円。問い合わせはエクラ TEL.029・246・2848
HPは「アルベトレッペ」で検索。 |
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